業務用プレス機選びの基準
熱転写プリント業を行うにあたって必須なのが熱プレス機。
一口にプレス機と言っても種類が多く、それぞれにメリット・デメリットがあり、用途によって使い分けも必要です。
そんな種類豊富な熱プレス機の中から何を基準に選考すれば良いのか、解説・ご案内いたします♪
選考基準 |
1.どのようなプリントがしたいか
1番大事なのはどのような熱転写プリントを行うか?何を作りたいか?です。
マグカッププリントを行いたい方はマグカッププレス機、帽子プリントを行いたい方は帽子プレス機など、Tシャツ以外にプリントしたい場合は専用プレス機に限定されます。
また、胸元ワンポイントなどの小さいサイズのもののみをプリントしたい場合は、小さいコテ面のマーキングプレス機で十分な場合もあります。
Tシャツ等の衣類や布生地にプリントを行いたい場合はあおり式またはスウィング式の熱プレス機です。ラバー、昇華、DTF、ガーメントの仕上げなど熱転写全般に利用できます。
白トナープリント全般を行いたい方はスウィング式プレス機が推奨です。
スウィング式の場合、プレス機自体の重量もある上、コテ面が水平に降りるため全体に均一に圧力がかかり、転写紙のトリミング作業がやりやすいです。無論昇華転写等他の熱転写にもお使いいただけます。
白トナープリント以外の、ラバー、昇華、DTF、ガーメントの仕上げ等がメインの方であればあおり式プレス機でも十分です。
あおり式プレス機は奥と手前で圧力のかかり方がスウィング式と比べて若干異なりますが、一般的な熱転写を行うぶんには不足ありません。抜ける転写紙もラミネーターを通せば利用できます。
しかしながらプレス機の重量などを考慮するとスウィング式の方がスペック的に優れています。
2.プリントしたいサイズ
まず使用する転写紙がA4サイズ(210×297mm)かA3サイズ(297×420mm)かが重要です。
A3サイズをプリントする場合はJL-PL001AⅡやJL-PL003CⅡのような380×380mmのコテ面積では不足します。
もしA3サイズをプリントする可能性があるならコテ面積がJL-PL001BⅡやJL-PL003BⅡのような400×500mmのプレス機を選びましょう。
3.ご予算
あおり式プレス機とスウィング式プレス機でお悩みの場合、あおり式のほうがリーズナブルです。
しかし、上述した通り、スウィング式のほうがスペックとしては勝っています。
ご予算に合わせて導入するプレス機をお選びいただければと思います。
4.作業スペース
そして1番変更が難しいのがプレス作業の場所です。
スウィング式を利用できる場所を確保できる方は問題ないのですが、例えばマンションの1室などでの狭いスペースで横の空間が確保できない場合はあおり式プレス機にしましょう。(せざるを得ません)
5.まとめ
熱転写プリント全般はあおり式でもスウィング式でも可能です。
ただ、プレス機に求められる「圧力がしっかりかかるか?」という点におきましては、重量があり圧力のかかり方に均一性もあるスウィング式の方が優れているため、業者様には好まれて使用されています。
予算と場所に問題がないならスウィング式にしましょう。そして予算や場所に制限があるならあおり式を検討しましょう。
自分が何故そのプレス機を使っているか?を納得感を得た上で購入することがより良いマッチングに繋がります。
おまけ
スウィング式とあおり式では作業性の違いもあります。上から見た視界が変わります。
あおり式の場合は作業台が高くないと中腰にならないといけない場合があるため、腰痛を気にされる方や作業の快適さを求める方はスウィング式がおススメです。