小規模なTシャツプリント業者の
ための決済方法ガイド
現金・Square・PayPay・掛け払い
Tシャツプリントをお仕事にすると、必ず必要になるのが「代金の受け取り方」です。現金、銀行振込、クレジットカード、PayPay…。どれを使えばいいのか、これから始める方にはなじみの薄い話かもしれません。
この記事では、プリントの技術の話からは少し離れて、小規模なプリント事業者に合った決済の方法と、代金を受け取りそびれないための注意点をご紹介します。

- 対面なら現金がいちばん。手数料0円で、すぐに使える。事業用の口座を1つ作っておく
- 現金でも振込でも、受注したときに全額前払いが基本。後払いは「踏み倒し」のリスクがある
- キャッシュレスは、月額0円・審査がやさしいSquareから始めるのがおすすめ
- 売上が増えてきたら、利用者が多く手数料の安いPayPay加盟店への切り替えを検討
- 企業との取引で後払いが必要なら、売掛保証サービスで未払いに備える方法もある
現金・銀行振込:「いつもらうか」が大事
対面なら現金に勝るものはない
お客様と会って商品を渡すなら、現金払いがいちばんシンプルです。手数料は0円で、受け取ったお金はすぐに使えます。当社のお客様にアンケートをとったところ、ほぼ100%現金で取引しているという方もたくさんいらっしゃいました。それで困ることはないそうです。
事業用の口座を1つ作っておく
お客様から振込を希望されたときのために、生活用とは別に、事業用の銀行口座を作っておきましょう。運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類があれば作れます。
- 振込手数料はお客様の負担にしてもらう(積み重なるとばかにならない金額です)
- 屋号つきの口座は開業届などが必要な場合がありますが、目の前のお客様と取引する規模なら、最初はそこまで必要ありません
後払いには大きなリスクがある
居酒屋で20名の予約が当日、連絡なしにキャンセルされたら、用意した料理はすべて損になります。Tシャツプリントも同じで、20枚作ったのに「やっぱりいらない」と言われたら、材料費も作業時間も戻ってきません。

こうした踏み倒しのリスクを防ぐいちばんの方法は、注文を受けた時点で全額を前払いしてもらうことです。最初からそういうルールにしておけば、迷うことがありません。
| 支払いのタイミング | おすすめ度 | ポイント |
|---|---|---|
| 全額前払い | ◎ | 踏み倒しのリスクがない。基本はこれ |
| 半額前払い+納品時に残り | ○ | 企業などで全額前払いが難しいときに。振込だと手数料が2回かかるので、全額前払いを交渉するのが正解 |
| 全額後払い | △ | 家族や身内など、信頼関係がある相手だけに。金額が大きいほど避ける |
後払いが増えると、材料費などの持ち出しが増え、お金のやりくり(キャッシュフロー)が苦しくなります。始める前に、受け取りのルールを決めておきましょう。
Square:月額0円で始められるキャッシュレス
クレジットカードなど現金以外でも受け取りたい、という方にまずおすすめなのがSquare(スクエア)です。1つ申し込むだけで、クレジットカード、交通系IC、QRコード決済など、ほとんどの支払い方法に対応できます。

| Squareのポイント | 内容 |
|---|---|
| 審査 | ハードルが低く、最短当日 |
| 開業届・屋号 | なくても個人名で申し込める。副業レベルでもOK |
| 必要書類 | 本人確認書類+事業内容がわかるもの(SNSなどでも可) |
| 月額固定費 | 0円。スマートフォンがあれば始められる |
| 入金 | 売上をすぐに口座へ入金できるサービスもある |
| 手数料 | 決済ごとに約2.5〜3.25% |
| カードリーダー | 必要なら5,000円ほどから |
駅前のコンビニのように、不特定多数のお客様が次々に支払うわけではありません。決まったお客様がときどき使う程度なら、月額費用がかからないことがいちばん大事です。合わなければすぐにやめられるのも安心です。
PayPay加盟店:利用者が多く、手数料が安い
PayPayの利用者は約7,300万人。2019年の約1,500万人から大きく伸び、人口の2人に1人、スマホユーザーの3人に2人が使っていると言われています。「PayPayポイントで払いたい」というお客様も出てくるかもしれません。PayPayが使えることは、お客様へのサービスとしてアピールにもなります。

審査のハードルは低く、Squareと同じように個人・屋号なしでも申し込めます。キャンセルの多い一部の業種は審査が厳しめですが、プリント業は基本的に問題ないようです。
| PayPayの手数料プラン | 月額 | PayPay決済の手数料 |
|---|---|---|
| 通常プラン | 0円 | 1.98%(税別) |
| ライトプラン | 1,980円/店舗 | 1.60%(税別) |
ライトプランが得になるのは、PayPayでの決済が月に数十万円を超えるあたりからです。プリント業者でそこまでになる方は多くないので、まずは通常プランで十分です。

QRコードを印刷した台を置いておき、お客様に読み取って金額を入力してもらうだけのタイプもあり、とても簡単です(当社の本社でも使っています)。スマートフォンで受け付けるタイプなら、クレジットカードなど30種類以上の支払い方法にも対応できます。
SquareとPayPayを比べると
| くらべる点 | Square | PayPay加盟店 |
|---|---|---|
| 月額固定費 | 0円 | 通常プランは0円(プランや端末によっては月額費用あり) |
| PayPay決済の手数料 | 約3% | 1.98%(通常プラン) |
| 入金のタイミング | すぐに入金できるサービスあり | 月1回または月2回(締め日あり) |
| やめやすさ | 縛りがなく、すぐやめられる | プランによっては固定費の縛りあり |

- Squareから始める手数料以外のマイナスがほとんどない。現金以外の決済がどれくらい使われるか試せる
- PayPay加盟店を検討売上が伸びてきたら、利用者の多いPayPayも取り入れる
両方使ってみるのも、もちろんありです。
※手数料・プランは動画撮影時(2026年5月)の各社ホームページの情報です。最新の内容は、各社の公式サイトでご確認ください。
企業との取引:未払いに備える売掛保証
企業や団体からまとまった注文を受けると、「支払いは納品後に」と言われることがあります。約束どおり支払われるのがほとんどですが、相手先が倒産する可能性は誰にもわかりません。
そんなときに使えるのが、売掛保証のサービスです(例:URIHO)。月1万円ほどから利用でき、取引先の審査(与信)が通れば、万が一代金が支払われなかったときに、サービス会社が代わりに支払ってくれます。
| 売掛保証のポイント | 内容 |
|---|---|
| 費用 | 月1万円ほどから |
| 対象 | 企業同士の取引(BtoB)専用。個人事業主も対象。一般の個人のお客様には使えない |
| うれしい副産物 | 新しい取引先を審査にかけることで、相手が信用できるかの判断材料になる |
当社も以前このサービスを使っていました。新規のお客様と取引を始めるときに審査をかけてみると、過去に支払いのトラブルがある相手は通らないため、取引してよいかを判断する材料にもなります。
まとめ
- 対面は現金。事業用の口座も1つ用意手数料0円で、すぐにお金が使えます。
- 受け取りは「全額前払い」が基本後払いは、作ったあとのキャンセルや踏み倒しのリスクがあります。
- キャッシュレスはSquareから月額0円で始められ、やめるのも簡単です。
- 売上が伸びたらPayPayも利用者が多く、手数料も安めです。
- 企業の後払いには売掛保証未払いのリスクに備えられます。
東京ショールームでは、これから事業や副業でプリントを始める方に、こうしたプリント以外の準備についてもお話ししています。お気軽にご相談ください。
よくある質問
- Tシャツプリントの代金は、前払いと後払いのどちらがいいですか?
- 受注した時点での全額前払いが基本です。プリントはオーダーメイドなので、作ったあとにキャンセルされると、ほかのお客様には売れません。企業などで全額前払いが難しい場合は、半額を前払いでもらい、残りを納品時にもらうようにしてください。
- 副業でもクレジットカード決済を導入できますか?
- できます。Squareは開業届や屋号がなくても、個人名で申し込めます。審査のハードルが低く、最短当日に始められ、月額の固定費も0円です。
- SquareとPayPay、どちらを選べばいいですか?
- まずは月額0円で始められ、やめるのも簡単なSquareがおすすめです。現金以外の決済がどれくらい使われるかを試してから、売上が伸びてきたら利用者が多く手数料の安いPayPay加盟店を検討するとよいでしょう。
- 企業からの注文で後払いを求められたら?
- できるだけ前払いを交渉しつつ、後払いが必要な場合は売掛保証サービスを検討してください。月1万円ほどから利用でき、取引先が支払えなくなったときに代金を保証してくれます。企業同士の取引向けで、個人事業主も対象です。
この記事のもとになった動画
【解説】小売りのTシャツプリント業者様が知っておきたい決済方法について 業者様向けTシャツプリント講座(約18分)
プリント事業の始め方、
機械のこと以外もご相談ください
決済や価格の決め方など、事業を始めるときの準備についてもお話ししています。
東京ショールームは巣鴨駅・千石駅から徒歩5分。大阪(新大阪)・福井でのデモ体験、オンラインでの個別説明も受け付けています。
メーカーの売り文句ではなく、現場で刷って、売って、サポートしてきた事実だけをお伝えします。


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