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QUICK ART PRINT ACADEMY / PHOTO PRINT

写真もTシャツにプリントできる。
方法はデザインの形で
3つに分かれる

白トナープリンタのサンプルは、ロゴやイラスト、文字が中心です。そのため東京ショールームでは「写真もプリントできますか?」というご質問をよくいただきます。答えは、写真もプリントできます。

ただし、写真の場合はデザインの形によって、使う転写紙と作り方が変わります。この記事では、スマホで撮った1枚の写真を使った動画の実演をもとに、3つの考え方と、写真ならではの「白の出し方」「色の出方」をまとめます。データ編集の基本は白トナープリントのデータ編集は「2つ」だけで解説しているので、ここでは写真に特有のポイントに絞ります。

3つ写真プリントの考え方(デザインの形で選ぶ)
125℃全面プリント転写紙(WHS)のプレス条件の目安(10秒程)
Y1%写真の白い部分に白トナーを乗せるために付ける色
75円Type-WをハガキサイズにカットしたときのA4 1/4の目安(動画撮影時)
先に結論
  • 判断基準は「ハサミやカッターで切れるかどうか」。切れる形なら全面プリント転写紙、切れない形なら抜ける転写紙Type-W
  • ①四角い写真は全面プリント転写紙(白生地はEA-CR、濃色生地はWHS)。印刷して余白をカットし、シールのように貼ってプレスするだけ
  • ②写真+文字は、写真をWHS、文字をType-Wで作って組み合わせる。Type-WはハガキサイズにカットしてもOK
  • ③星形など切りにくい写真は、白トナー+Type-W。写真の白い部分に白が出ているかを色紙で確かめ、出ていなければY1%の色を付ける
  • 白トナー(CMY+白)で刷った写真は、CMYKで刷ったものより少し赤っぽくなる。赤みを抑える設定もある
01 / RULE

判断基準は「ハサミやカッターで切れるか」

当社の抜ける転写紙は、印刷した部分だけに糊が付いて、生地の色を選ばずデザインだけが残る転写紙です。ハサミやカッターでは切り抜けない、細かい形のイラストを表現するのに向いています。

反対に、四角い写真のように余白をカッターで切れば済む形なら、抜ける転写紙を使う必要はありません。写真のプリントは、この「ハサミやカッターで切れるかどうか」で、次の3つに分けて考えます。

デザインの形使う転写紙印刷
① 四角い写真(カッターで切れる)全面プリント転写紙(白・淡色生地はEA-CR、黒・濃色生地はWHS-CLかEA-WHS)通常のCMYKで印刷
② 四角い写真+文字写真は全面プリント転写紙、文字は抜ける転写紙Type-W写真はCMYK、文字は白トナー
③ 星形など切りにくい写真(+文字)抜ける転写紙Type-Wだけで作る白トナー(RIPソフトから)
白淡色生地用EACR、黒濃色生地用EAWHS・WHSCLとテロップで説明している場面
四角い写真に使う全面プリント転写紙。白・淡色生地用がEA-CR、黒・濃色生地用がEA-WHSとWHS-CLです。

※WHS-CLとEA-WHSの違いはトナーの種類です(WHS-CLは粉砕トナー向け、EAは重合トナーにも対応)。実際に印刷してみないと分からない部分もあるので、10枚入りのパッケージでテストしてからお使いください。

02 / SQUARE PHOTO

考え方① 四角い写真は全面プリント転写紙

動画では、スマホで撮った子どもの写真を、茶色のTシャツにWHS-CLでプリントしました。全面プリント転写紙は通常のCMYKのトナーで印刷するので、白トナープリンタでなくても、一般的なCMYKのプリンターでテストできます(プリンターとの相性で印刷不良が起きることはあります)。

工程動画での作業
1. 印刷Illustratorから左右反転して、CMYKで印刷。厚紙になるので手差しで、設定も厚紙が望ましい(設定は転写紙の説明書に記載)
2. カット余白をカッターでカット
3. 裏紙を剥がす少し伸びやすいので、やさしく剥がす。シールのような状態になる
4. プレス生地に置き、シリコン紙(リケイ紙)をかぶせて約125℃・10秒程
5. 仕上げ冷めてから剥がし、仕上げのプレスをして完成
全面プリント転写紙WHSに印刷した子どもの写真。写真のまわりに白い余白がある
WHS-CLにCMYKで印刷した写真。まわりの余白はカッターで切れるので、このデザインはWHS-CLがおすすめです。
カッティングマットの上で、定規とカッターを使って印刷した写真の余白を切っている様子
印刷したら、余白をカッターで切ります。
カットした転写紙の裏紙をめくって剥がしている様子
裏紙を剥がすと、シールのような状態に。熱を加えると粘着性が増します。抜ける転写紙でいえば、すでに糊が乗った状態です。
茶色のTシャツに写真の転写紙を置き、シリコン紙をかぶせてスウィング式プレス機でプレスしている様子
シリコン紙をかぶせて約125℃・10秒程プレス。シリコン紙は、プレス機の汚れがほかのTシャツに付かないようにする意味合いが強いものです。

マークを作る工程は印刷してカットするだけなので、抜ける転写紙に比べて簡単で、コストも安く済みます。動画撮影時の価格では、WHSがA4 1枚234円、抜ける転写紙Type-WがA4 1枚300円でした。抜ける転写紙でベタ面積の大きい写真を作ると、ピンホールが出やすい・糊が付きにくいといったデメリットもあります。

茶色のTシャツにWHSでプリントした子どもの写真の仕上がり
WHSでプリントした仕上がり。工程が少なく、価格も抑えられます。

インクジェット用のアイロンプリントシールより薄い

家庭用のインクジェットプリンター用にも、写真をプリントできるシールタイプのアイロンプリント用紙があります。比べると、インクジェット用は仕上がりが少し分厚くなります。液体のインクを用紙で受け止めて固定するために、ある程度の厚みが必要だからです。

レーザープリンター用のWHSは、粉のトナーを定着させればよいので、用紙が薄くて済みます。その分、仕上がりも薄くなります。これは業務用として、お客様に価格を付けてご案内できる根拠の一つです。

※2026年10月時点の商品ページでは、全面プリント転写紙はEA-CRがA4 10枚1,650円(税込)〜、WHS-CLが3,190円(税込)〜、EA-WHSが3,520円(税込)〜です。また、C835/C844ではWHS-CLのトナーが定着しない場合があるため、WHS-SOFT(835/844用、A4 10枚3,740円(税込)〜)を案内しています。WHS-SOFTはプリンター内のトナーを通常のCMYKの並びにし、RIPソフトではなくIllustratorなどから直接印刷します。

03 / PHOTO + TEXT

考え方② 写真+文字は2種類の転写紙を組み合わせる

次は、写真に「BOY」のような文字が加わる場合です。WHSだけで作ろうとすると、文字のまわりをハサミで切り抜かなければならず、「O」の真ん中なども白く残ってしまいます。文字だけを表現するのは、WHSの苦手なところです。

そこで、写真はWHSで、文字は抜ける転写紙Type-Wで作り、組み合わせてプリントします。Type-Wは印刷した部分だけがプリントできるので、文字が得意です。

茶色のTシャツにWHSの写真を置き、その下に文字用の抜ける転写紙を置いてプレス機にセットしている様子
写真はWHS、文字はType-W。写真の下に文字のマークを置いてプリントするイメージです。

Type-WはA4サイズで販売していますが、ハガキサイズ相当まで小さくカットして使えます。動画撮影時の価格でいえば、A4 300円÷4で75円程度なので、負担も大きくありません。少し手間は増えますが、仕上がりはType-WでA4全部を作るのとほとんど変わらず、無難に対処できる方法です。

※写真の形が星形など、ハサミで切りにくい場合は、次の考え方③にします。

04 / CUTOUT PHOTO

考え方③ 切りにくい写真は白トナー+Type-W

写真を星形に切り抜き、「BOY」の文字を組み合わせたデザインです。ハサミでカットしづらいので、白トナープリンタWTRIP835とRIPソフトで、抜ける転写紙Type-Wに印刷します。

まず色紙に印刷して、白が出ているかを確かめる

写真のデータで注意したいのが白の出方です。白トナープリンタは、Y1%以上のように色のデータがある部分に白を印刷します。写真のデータはCMYKではなくRGBで構成されていて、いろいろな色が混ざっているため、どの部分がどんな色なのかを見分けにくいのです。白く見える部分に色のデータが何もなければ、そこには白が印刷されません。

これを確かめるために、本番の前に色紙へ印刷します。白が乗っていない部分が見つかったら、そこに色付け(Y1%以上)をします。

星形に切り抜いた写真とBOYの文字を薄いピンクの色紙に白トナーで印刷して確認している場面
色紙に印刷して、白が表現されているかを確認。テロップでは「色紙はもっと濃い色がおすすめです」と補足しています。

薄い色紙では、白の抜けを見落とした

動画では、薄いピンクの色紙で確認したところ「白はちゃんと出ている」と判断し、そのままType-Wで糊付けしました。ところが糊のシートを剥がしてみると、写真の一部に糊が付いていない(白が乗っていない)部分がありました。もう少し濃い色紙なら気づけたはずです。そこで、次の章の方法で白に色付けをして、印刷し直しました。

Type-Wで糊付けしたあと、写真の一部に白が乗っていない部分を手で示している場面
「白が載っていない部分が発覚 ※色紙印刷での確認ミス」。白が乗っていない部分には糊も付かず、プリントされません。

RIPソフトの「抽出範囲」はデザインの形で選ぶ

WTRIP835のRIPソフトには、白の塗り方を決める「抽出範囲」の設定があります。左から2番目を選ぶと、デザインの外枠から内側を全部白で塗るので、形によってはPhotoshopでの色付けが不要になります。

ただし今回のように「BOY」の文字があると、「O」の真ん中まで白で塗られてしまうため使えません。動画では、通常の左から1番目の抽出範囲で印刷しました。データの形によってRIPの設定を変える、という考え方が大事です。

05 / WHITE

写真の白に白トナーを乗せる(Photoshopの手順)

動画では、白トナープリンタで印刷するJPG画像の白に色付けをする「簡単で最速な方法」として、Photoshopの手順を紹介しています。

手順やること
1画像の上に、CMYK 0%の白い四角を用意する
2その白を自動選択ツールで選択する。許容値1、「隣接」のチェックを外す(画像の中の同じ白がまとめて選ばれる)
3CMYK 0%の部分が選択されたら、「編集」→「塗りつぶし」でY1%の色を塗る
4塗りつぶした部分をスポイトで確認し、Y1%になっていれば加工終了。ドキュメントのカラーモードがCMYKだと確信が持てない場合はY3%にする
5色紙に印刷して白の出を確認してから、本番の転写紙で印刷する
Photoshopのカラーパネルで、C0 M0 Y1 K0の色を指定している画面。CMYK0の部分が選択されたらY1%のカラーを塗りつぶすというテロップ
選択したCMYK 0%の部分を、「編集」→「塗りつぶし」でY1%に。Y1%はごく薄いので、印刷しても色はほとんど分からず、白として見えます。

この手順で色付けしたデータをType-Wで糊付けすると、今度は写真の中まで糊がきちんと付きました。なぜY1%で白が出るのか、Illustratorでの一括変更、カスデータ(余白に残るごく薄い色)の消し方は、データ編集の基本の記事とIllustratorとPhotoshop、どっちで編集する?で詳しく解説しています。

06 / RESULT & COLOR

仕上がりと色の出方の違い

色付けしたデータで作ったType-Wのマークを、四辺をハサミでカットして、黒いポリエステルの生地にプレスしました。抜ける転写紙は、綿などほとんどの生地にプリントできるのが特徴です。冷ましてから剥がすと、星形の写真と「BOY」の文字だけが生地に残りました。

黒い生地に、星形に切り抜いた子どもの写真とBOYの文字を白トナーと抜ける転写紙Type-Wでプリントした仕上がり
白トナー+Type-Wでプリントした星形の写真と文字。ハサミでは切り抜けない形も、印刷した部分だけがプリントされます。

白トナーで刷った写真は、少し赤っぽくなる

WHS-CL(CMYKで印刷)とType-W(白トナーのCMY+白で印刷)の写真を並べると、白トナーで作ったType-Wのほうが少し赤っぽくなりました。CMY+白では、赤みを作るM(マゼンタ)とY(イエロー)が3色のうち2色を占めるためです。写真のホワイトバランスなど、撮影環境も影響します。

動画では標準の設定で印刷しましたが、MとYの赤みを抑える設定もあり、CMYKの色味に少し近づけることができます。標準のままでも、Tシャツにプリントして違和感のない仕上がりでした。

茶色のTシャツにWHS-CLでプリントした四角い子どもの写真
WHS-CLでプリントした四角い写真。CMYKで印刷するので、写真の色味に近い仕上がりになります。
07 / FAIR

注意点と、それぞれの向き不向き

方法向いているもの注意点(動画で見えたこと)
① 全面プリント転写紙四角い写真。工程が少なく安い余白の切り方が甘いと、端に白が出る。少し内側を切るつもりでカットすると起きない。文字だけの表現は苦手
② WHS+Type-W四角い写真+文字マークが2つになり、手間が少し増える
③ 白トナー+Type-W星形などハサミで切れない形の写真写真の白に白が乗っているかの確認が必須。色紙は濃い色で。CMYKより少し赤っぽい。ベタ面積が大きいとピンホールが出やすい
どの方法が正解、ではありません:動画のまとめでは、「イラストを見て、どの方法で作るかを即座に判断して進められるのが、業者様のプロの仕事」と話しています。四角ならWHS、写真+文字ならWHS+Type-W、ハサミで切るのが難しい形ならType-W。デザインを見てこの3つを選び分けるのが、写真プリントのコツです。
08 / FAQ

よくある質問

白トナープリンタで写真もプリントできますか?
できます。四角い写真は全面プリント転写紙、写真+文字は全面プリント転写紙とType-Wの組み合わせ、星形のように切りにくい形は白トナーとType-Wで作ります。
四角い写真をプリントするときの転写紙は?
白・淡色生地はEA-CR、黒・濃色生地はWHS-CLかEA-WHSです。動画撮影時はWHS-CLを使いました。現在の商品ページでは、C835/C844用としてWHS-SOFTを案内しています。
四角い写真なのに抜ける転写紙を使わないのはなぜですか?
余白をカッターで切れば済むからです。全面プリント転写紙は工程が少なく、動画撮影時の価格ではA4 1枚234円とType-Wの300円より安く作れました。抜ける転写紙でベタ面積の大きい写真を作ると、ピンホールが出やすいといったデメリットもあります。
写真の白い部分が白く出ないのはなぜですか?
白く見える部分に色のデータが入っていないためです。白トナープリンタはY1%以上のデータがある部分に白を出します。色紙に試し刷りして確かめ、出ていなければY1%の色を付けます。
Photoshopで写真の白にY1%を付ける方法は?
CMYK 0%の白い四角を用意し、自動選択ツール(許容値1・隣接のチェックを外す)でその白を選択、「編集」→「塗りつぶし」でY1%を塗り、スポイトで確認します。カラーモードがCMYKか確信が持てない場合はY3%にしてください。
抜ける転写紙で写真を刷ると色味は変わりますか?
CMYKで刷ったWHS-CLと比べて、白トナー(CMY+白)のType-Wは少し赤っぽくなりました。赤みを抑える設定もあります。
VIDEO

この記事のもとになった動画

【徹底解説】写真データをTシャツプリントする方法 業者様向け白トナープリント講座(転写紙の種類・価格は動画公開当時のもの)

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※動画内の転写紙の価格(WHS A4 234円、Type-W A4 300円)は動画公開当時のものです。2026年10月時点では、WTRIP835は390,000円(税別)、白トナーの転写紙代はA4 1枚約341円(税込、WTRIP835のページの試算)です。全面プリント転写紙の価格は本文の注記をご覧ください。

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