金・銀の箔プリントは、
トナーで細い線まで。
タイプW+メタリックホイルの作り方とDTFとの違い
Tシャツに金や銀に光るロゴや家紋を入れたい。そんなご相談は、オリジナルプリントの現場でよくあります。当社ではこれまで、レーザープリンターで作る箔プリントをいくつかの方法で案内してきました。
2025年9月撮影の動画では、今の方法である抜ける転写紙タイプW+メタリックホイルの作り方を実演し、あわせてDTFで作る箔プリントと仕上がりを並べて比べました。結論は「細かいデザインを表現するなら、トナーの箔プリントがいちばん得意」です。この記事では、その理由と作り方を、以前の方法(タイプS・タイプG・小型DTF用のメタリックフィルム)の動画も交えてまとめます。
- 今からの箔プリントは「抜ける転写紙タイプW」でプリントし、仕上げプレスの前に「メタリックホイル」を重ねてプレスする方法です。ホイル単体では衣類にプリントできません
- データは黒(K100%)か、使うホイルに近い濃い色で作ります。白トナーの白の上には箔が付きにくいので使いません
- トナーの箔は線がまっすぐ、イラストどおりに出ます。DTFのカラーフィルム方式は、パウダーの粒のぶん輪郭がボコボコしやすく、動画では「粗い印象」になりました
- 向くのはロゴ・文字・家紋のような抜けのある柄。9cm角ほどのベタの四角は、洗濯でかすれが目立ちやすくなります
- タイプSは販売終了、タイプGは在庫限り、小型DTF用のメタリックフィルム&パウダーは廃版です。これから始めるならタイプW+メタリックホイルで考えてください
当社で案内してきた箔プリントの方法と、今の選び方
箔(メタリック)プリントは、プリントの上に金属のように光る薄い膜を貼り付けて、キラッと光る仕上がりにする加工です。今回もとにした4本の動画では、次の4つの方法を紹介しています。商品の販売状況は2026年10月時点の商品ページで確かめました。
| 方法 | 使う機材 | しくみ | 2026年10月時点 |
|---|---|---|---|
| 抜ける転写紙タイプW+メタリックホイル | レーザープリンター/白トナープリンタ、プレス機 | タイプWでプリントした糊の上に、ホイルを熱で貼り付ける | 販売中(今の方法) |
| 抜ける転写紙タイプS+金箔 | レーザープリンター、プレス機 | タイプSでプリントした上に金箔を重ねてプレス | 販売終了 |
| 抜ける転写紙タイプG | レーザープリンター(透明トナー)、RIPソフト、プレス機 | 銀色の糊シートが透明トナーの下から透けて見え、フルカラーのメタリックになる | 在庫限り |
| 小型DTF(WIPシリーズ)+メタリック用フィルム&パウダー+ホイル | 小型DTFプリンター、プレス機 | 専用フィルムに黒で印刷→パウダー→ベイキング→生地にプレス→ホイルを重ねる | フィルム&パウダーは廃版 |
いま当社の商品ページで箔プリントの方法として案内しているのは、いちばん上のタイプW+メタリックホイルです。この記事も、この方法を中心に書きます。以前の方法は7章で、何ができたのかを記録として紹介します。

データの作り方:黒か、箔に近い色で印刷する
箔はタイプWの糊が付いた所にだけ乗ります。データ作りで気をつける点は、動画では次の3つでした。
1. 黒(Kトナー)で印刷する
基本は、デザインを真っ黒で印刷するやり方です。CMYの3色を重ねた黒より、黒トナー1色の真っ黒がよいと説明しています。白トナープリンタをお使いの場合は、テロップのとおりプリンター内のトナーをCMYKの並びに入れ替えて、黒トナーで印刷します。

2. 箔に近い濃い色で印刷する方法もある
もうひとつは、使う箔の色に近い濃い色で印刷する方法です。洗濯を重ねると箔は少しずつ擦れていきますが、下の色が箔と同じ系統なら、擦れても目立ちにくくなります(動画では青い箔用に青で印刷した見本を紹介)。金ならこの色、銀ならこの色という下地の色の見本(aiファイル)が、商品ページと「箔プリントの作り方」のページからダウンロードできます。
3. 白トナーの白は使わない/粉砕トナーのプリンターで
白トナーの白には箔が反応しないので、白は使わないでください。商品ページでも「白トナーでのプリントの上にはメタリックが付きにくい」「お洗濯で取れやすい」と注意しています。また、抜ける転写紙は粉砕トナーのプリンターでないと作れません(重合トナーのレーザープリンターでは不可)。お手持ちのプリンターがどちらか分からない場合は、当社にご相談ください。
作り方:タイプWでプリントしてからホイルを重ねる
箔用だからといって特別な工程はなく、途中まではふだんのタイプWと同じです。違うのは「仕上げプレスの前にホイルを重ねる」一手だけです。
| 工程 | やること | 動画での条件 |
|---|---|---|
| ① 印刷 | タイプWの印刷用シートに、デザインを黒(または箔に近い色)で印刷 | 黒トナーで印刷 |
| ② 糊付け | 印刷したシートと糊シート(プラスターシート)を重ねてプレスし、剥がす。黒で印刷した所にだけ糊が付く | 135℃・表裏30秒(現行のタイプWの説明書ではA4は表裏20〜30秒) |
| ③ 生地にプレス | 4辺を切って生地に置き、プレス。完全に冷めてから剥がす | 135℃・約30秒 |
| ④ ホイルを重ねてプレス | 仕上げプレスの前に、ホイルを柄に合わせて重ね、当て紙をのせてプレス。完全に冷めてから剥がす | 135℃・約40秒、圧力をしっかり(商品ページの手順は135℃30秒) |
| ⑤ 仕上げプレス | 当て紙をのせてもう一度プレス。洗濯に強くなる | 135℃・約15秒(商品ページの試験条件は135℃30秒) |

③の時点では、黒い生地に黒のプリントがのった状態です。これ自体も面白い表現ですが、ここに箔を重ねていきます。ホイルはハサミで柄より少し大きめに切って、柄の上に置きます。

ホイルを付けるプレスのコツ
動画では、ポイントを「時間を少し長めに」「圧力をしっかり」「フォースインペーパーSをのせると、より良い」の3つにまとめています。実演ではあえて薄いリケイ紙(シリコン紙)でプレスしましたが、テロップではフォースインペーパーSのほうが定着がよくなると補足しています。フォースインペーパーSは切らずに使ってください(中のジェルが出るため)。ポリエステル生地では昇華のおそれがある、と商品ページで注意しています。

剥がした直後は箔のキラキラが強く、仕上げプレスをすると少しマットな光り方に変わります。動画のテロップでは「基本的には洗濯強度を強くするために、再度仕上げプレスを行う」としています。仕上げプレスをしないまま洗濯すると、表面がダメージを受けやすくなります。
※タイプWの糊付けの詳しい手順はタイプWの剥がし方(糊のつけ方)完全ガイド、プレスの温度と時間の考え方は白トナープリントのプレス温度と時間の記事も参考にしてください。
色の選び方と、1枚に複数の色を使うとき
メタリックホイルは2026年10月時点で全9色(ゴールド・シルバー・レッド・ブルー・ピンク・グリーン・スカイブルー・ホワイト・ブラック)です。ホワイトとブラックは在庫限りで、動画でも「白と黒は在庫限りなので、それ以外を」と案内しています。7色(スカイブルー・ブルー・グリーン・レッド・ピンク・シルバー・ゴールド)が各1枚入ったA4の7色セットもあります。
人気はやはりゴールドで、動画では「家紋などのプリントにはいい」と話しています。赤系2色(レッド・ピンク)、青系2色(ブルー・スカイブルー)、グリーンも、細い線のロゴに向いています。

1枚のTシャツに3色使うとき
テロップでは「1枚のTシャツで3色の箔プリントをしたい場合は、箔をそれぞれ切ってTシャツに合わせてプレス」と説明しています。1つのデザインの中で色を分けたいときは、赤・シルバー・ゴールドと色ごとに他の部分をマスキングしたり、ホイルをハサミで切って貼り合わせたりします。手間はかかりますが、3色の箔プリントもできます。
| メタリックホイルの価格 | 動画撮影時(2025年9月) | 2026年10月時点(税込) |
|---|---|---|
| A4サイズ 1枚 | 250円 | 330円 |
| A4サイズ 7色セット | ― | 1,980円 |
| 1m×32cm幅 | 800円 | 1,100円 |
※動画撮影時の価格は動画のテロップの表記で、税込・税別の記載はありません。
洗濯で気をつけたいデザイン
商品ページの試験では、タイプW+メタリックホイルの洗濯堅牢度は4-5級です。ただし、デザインによって洗濯後の見え方が変わります。
- 大きなベタは不向き:動画で見せた写真では、9cm角の四角は箔が完全には付きづらく、洗濯でかすれが出ていました。大きな丸や四角も同じで、抜けが出てくることがあります。
- ロゴのような抜け柄が向く:線が細く、間に抜けがあるデザインなら、洗濯の影響は目立ちにくいと話しています。
- 影響が大きいのは最初の1〜2回:洗濯前・1回・5回・10回で比べた写真では、テロップで「1回目〜2回目が影響を最も受けやすく、それ以降はあまり変わりはない」と説明しています。
- 白トナーの上の箔は弱い:同じ比較で、白トナーに箔加工したものは黒トナーに箔加工したものより擦れが目立っていました。

商品ページでは、レッド・ブルー・ピンク・グリーン・スカイブルーは洗濯後に若干色落ちする場合があること、ホワイト・ブラックは洗濯後に若干ひび割れることも注意しています。生地や洗い方との相性もあるので、販売する前に一度テストしてください。
※洗濯のしかたで持ちが変わる点はプリントTシャツの洗濯、お客様にどう伝えるかでも解説しています。
DTFの箔プリントとの比較:線のまっすぐさが違う
箔プリントは、DTFでもフィルムを変えればできます。動画では、DTFで一般的な「色の付いたフィルム(金色のフィルム)に黒で印刷→パウダーを付ける→ベイキング」の方法で作った金のプリントと、トナーで作った金のプリントを並べて比べました。

いちばんの違いはまっすぐな線です。DTFのほうは線が少しボコボコして、まっすぐになっていません。トナーのほうは線がきれいに出ています。理由は、DTFではインクの上に乗せたパウダーが溶けて糊になるためです。パウダーは粒なので、イラストの輪郭から少しはみ出たりデコボコしたりします。

動画のテロップでは「通常の透明なDTFフィルムでのカラー印刷では影響を受けない部分だが、カラーフィルムでのプリントの場合はどうしても『粗い印象』」「カラーフィルム×DTF製法での転写では、現状この症状が起きてしまうのでご注意」としています。つまりこれはDTFそのものの欠点ではなく、色付きフィルムで箔を表現するときの特徴です。光沢の出方などはフィルムの商品によって違う可能性があります。
| トナー(タイプW+メタリックホイル) | DTF(カラーフィルム+パウダー) | |
|---|---|---|
| 線・輪郭 | イラストどおり、まっすぐシャープ | パウダーの粒のぶん、輪郭がボコボコしやすい |
| 細かい柄 | 得意(家紋・細い文字・抜けのあるロゴ) | はっきりした直線ほど粗さが目立つ |
| 仕上がりの手ざわり | 柔らかい(動画・商品ページより) | 動画では比較なし |
| カッティングとの比較 | カス取りがいらず、細かい所も簡単。仕上がりも柔らかい | ― |
当社の小型DTF(WIPシリーズ)で作る箔プリント
当社でも以前、小型DTFプリンターWIPシリーズ用にメタリック用の印刷フィルムとホットメルトパウダーを開発し、箔プリントを案内していました。通常のDTFフィルムでは箔が付かないため、専用のフィルムに黒で印刷し、専用パウダーを付けてベイキング、生地に130℃20秒でプレスしてから、さらにホイルを重ねて130℃20秒でプレスする方法です。

ただし、このメタリック用フィルム&パウダーは2026年10月時点の商品ページで「廃版品」になっています。小型DTFで箔プリントをしたい方は、現在の対応を当社にお問い合わせください。
※DTFのパウダーとベイキングの基本はDTFのパウダーとベイキング完全ガイド、白トナーとDTFの全体的な違いは白トナープリンターとDTF、本当はどっち?で解説しています。
以前の方法:タイプS・タイプG・小型DTF用メタリックフィルム
参考として、以前の動画で紹介していた方法を記録しておきます。いずれも今から新しく始める方法としてはおすすめしません。
タイプS+金箔(販売終了)
伸縮性に富んだ抜ける転写紙タイプSで、仕上げプレスの前まで作業し、金箔ロールを重ねて約130度20秒でプレスする方法でした。フォースインペーパーSと汚れ防止のシリコン紙を重ね、完全に冷めてからフォースインペーパーSを取り、箔シートを慎重に剥がします。よりマットにしたい場合は再度プレスします。細かい抜き柄の花火のデザインまで、金箔で抜けていました。タイプSは2026年10月時点で販売終了しています。

タイプG(在庫限り)
糊シートが銀色(シルバープラスター)になっている抜ける転写紙で、透明トナーを使って印刷すると、デザインの下から銀色が透けて見え、フルカラーのメタリックになります。RIPソフト(PrinterStation)と透明トナー・ドラムが必要で、動画では圧力300〜500kg程度・155℃程度・60秒のプレスで糊付けしていました。2026年10月時点では在庫限りの商品です。

小型DTF用メタリックフィルム&パウダー(廃版)
6章で紹介したとおりです。動画撮影時は、印刷フィルムA4 10枚2,000円、専用パウダー100g 1,000円(いずれも動画では税別と説明)で案内していました。
向かないケースと注意点
トナーの箔プリントにも、向かないケースがあります。
一方で、DTFにはフルカラーやグラデーションを1工程で刷れる強みがあります。「細い線のロゴを金や銀で光らせたい」ならトナーの箔プリント、「写真やグラデーションをフルカラーで」なら通常のDTFや白トナーのフルカラー、というように用途で選んでください。
よくある質問
- メタリックホイルだけで衣類にプリントできますか?
- できません。抜ける転写紙タイプWなどでプリントした下地(糊)の上に重ねてプレスし、下地のある所にだけホイルを付けます(商品ページより)。
- データは何色で作ればいいですか?
- 基本は黒(K100%)で、黒トナー1色で印刷します。使うホイルに近い濃い色で作ると、洗濯で箔が擦れても目立ちにくくなります。下地の色の見本(aiファイル)は商品ページからダウンロードできます。白トナーの白は使わないでください。
- 白トナープリンタWTRIP835でも作れますか?
- 作れます。動画では、プリンター内のトナーをCMYKの並びに入れ替えて黒トナーで印刷し、タイプWで作っています。白トナーの上には箔が付きにくいので、箔を乗せる部分は白を使いません。
- プレスの温度と時間は?
- タイプWは135℃で糊付けし、生地へも135℃約30秒でプレスします。ホイルは仕上げプレスの前に重ね、商品ページの手順では135℃30秒、動画では圧力をしっかりかけて135℃40秒ほどでした。最後に仕上げプレスをすると洗濯に強くなります。
- DTFでも箔プリントはできますか?
- 色の付いたフィルムを使えばできます。ただ動画の比較では、パウダーの粒のぶん、まっすぐな線がボコボコした「粗い印象」になりました。細い線のロゴや家紋ならトナーのほうがシャープです。当社の小型DTF用メタリックフィルム&パウダーは2026年10月時点で廃版です。
- タイプSやタイプGはまだ買えますか?
- タイプSは販売終了、タイプGは在庫限りです(2026年10月時点)。これから箔プリントを始めるなら、タイプW+メタリックホイルで考えてください。
この記事のもとになった動画
【実演解説】箔プリントTシャツにトナープリントがオススメな理由 DTFとの比較もします(2025年9月撮影)
WIP(DTF)プリンタでも箔プリントできます(動画公開当時の内容。メタリック用フィルム&パウダーは2026年10月時点で廃版)
【フルカラーでメタリックプリント】抜ける転写紙MPプラスタータイプGの作り方(動画公開当時の内容。タイプGは2026年10月時点で在庫限り)
【レーザープリンタで作る金箔のTシャツ】MPプラスターType-Sで作る箔プリント(動画公開当時の内容。タイプSは販売終了)
細い線のロゴを、金や銀で光らせる
メタリックホイルはA4 1枚から買えます。タイプWとあわせて、まずは少ない枚数で試してください。
白トナーでの仕上がりは、無料サンプルや東京・大阪・福井のデモでご確認いただけます。
※商品の販売状況・価格(税込)・色数は2026年10月時点の商品ページの内容です。動画の価格や手順は撮影時のもので、変わることがあります。
メーカーの売り文句ではなく、現場で刷って、売って、サポートしてきた事実だけをお伝えします。


抜ける転写紙
全面プリント転写紙
発泡シート
箔・ラバー・ラメ
トナー・ドラム
DTFインク・フィルム
プレス資材
昇華インク
Type-WLナイロン・薄い生地
Type-Cキャンバスバッグ
Type-Pペイスターで楽に















オーブンプリントマグカップ・食器に
Tattooシール肌に貼れるタトゥー






























