抜ける転写紙タイプWL。
薄い生地と大きなデザインを
軽く糊付けする
抜ける転写紙タイプWLは、2025年3月に発売したタイプWの「L(ライト)」版です。軽くなったのは糊で、プラスターシートの糊がタイプWより薄くなっています。そのおかげで、糊付けのときに軽く剥がせて、ナイロンなどの薄い生地にも張った感じの少ない仕上がりになります。
「タイプWで大きなデザインの糊付けがうまくいかない」という方のために作った転写紙です。この記事では、タイプWLを紹介した3本の動画をもとに、タイプWとの違い、糊付けの手順と条件、A3の剥がし方、黒い生地での発色、そして向かないケースまでをまとめました。
- タイプWLはタイプWより糊が薄い抜ける転写紙。印刷用のMPシートはタイプWと共通で、価格も同じ
- 糊付けで軽く剥がせる。同じベタ柄でタイプWは17秒、WLは9秒。A3の大きなデザインほど効果が出る
- ナイロンなど薄い生地や、大きなデザイン・ベタの多いデザインに向く。綿・ポリエステルにも使える
- 注意点は白がWより少し控えめなこと。濃色で発色を最優先するならタイプWのまま。6oz以上の厚手の綿は割れやすい
- 糊付けはラミネーターに通してから135℃でプレスし、熱いうちに剥がす。剥がし方の基本はタイプWと同じ
タイプWLとは(タイプWとの違い)
抜ける転写紙は、白トナープリンターで印刷したMPシートと、糊のプラスターシートを重ねてプレスし、剥がすことで印刷した部分にだけ糊を付ける転写紙です。タイプWLは、このプラスターシートの糊を薄く、軽くしたタイプです。印刷用のMPシート(MP93)はタイプWと同じもので、プラスターシートはタイプCと共通です。

| 項目 | タイプW | タイプWL |
|---|---|---|
| 糊(プラスターシート) | 標準 | 薄い・軽い |
| 糊付けで剥がすとき | 反発を感じ、大きなデザインはコツが要る | 反発が弱く、軽く剥がせる |
| 白の発色(白度) | いちばん濃い | Wより少し控えめ |
| 向く生地 | 綿・ポリエステル・ナイロンなど幅広く | ナイロンなど薄い生地。綿・ポリにも |
| 向くデザイン | 幅広く | A3など大きなデザイン、ベタの多いデザイン、細い文字 |
| 洗濯堅牢度 | 4-5級 | 4-5級 |
| 印刷用シート | MP93シート(共通) | |
| 価格 | 同じ(A4お試し5枚セット 2,475円税込) | |
タイプWLを作った理由は、「白トナープリント×タイプWでうまくできていない方をなくすため」です。既存のタイプWのユーザーからも、WLのほうがやりやすいという声が複数届いています。網点(ハーフトーン)のデザインも、Wに比べてプリントしやすい印象です。2025年10月の動画では、WLは以前販売していた極薄生地用のタイプBの後継品と紹介しています。
※抜ける転写紙の種類全体の比較は抜ける転写紙の種類と選び方、タイプW・B・Cの違いはタイプW・B・Cの比較をご覧ください。
糊付けの手順と条件
糊付けの流れはタイプWと同じです。動画で実演した手順を、条件と一緒に整理します。
| 工程 | やること・条件 |
|---|---|
| 1. 印刷 | MPシートに白トナープリンターで白を含むフルカラーを印刷(左右反転) |
| 2. ラミネーター | MPシートとプラスターシートを重ね、ホットラミネーターに通して2枚を空気なく密着させる。125μm以上のフィルムに対応したもの。2枚の間に空気がなく、きれいに張り付いた状態が理想 |
| 3. プレス | 時間を置かずにプレス機へ。135℃・表裏(A4は30秒ずつ)。A3は表裏40秒程度が目安で、動画では表裏35秒で実演(最初は印刷面を上、最後にプラスターを上)。剥がし始めやすいよう、糊シートの端に折り目をつけておく。プレスで使うシリコン紙に折り目や傷があったり古くなったりしたら交換する |
| 4. 剥がす | プレスが終わったら熱いうちに剥がす。印刷した部分にだけ糊が残る |

ラミネーターは、A3サイズに対応したもので8千円程度から市販されていて、ほとんどの機種が使えます(合わないものも1割程度あるという感覚です)。2025年4月公開の動画では「A3は必ず通してください」とし、A4でも大きなイラストでは通すよう案内していました。5月公開の動画と現在の商品ページでは、A3・A4を問わず抜ける転写紙すべてでラミネーターを使うよう案内しています(2025年3月以降は必須)。導入者様の大半が、サイズやデザインに関わらずラミネーターを使っています。

圧力は、2025年4月の動画では「ラミネーターを通せば中圧と強圧の間、中圧寄りでもできる」、5月の動画では「一般的な強圧で大丈夫、片手で押せるくらい」と紹介しています。温度は変えず、作業に慣れないうちは温度を少し高く・秒数を少し長くするとよい、としています。
※プレス時間の違いについて:2025年4月公開の動画(A3のデザイン)は135℃・表裏30秒で実演し、慣れていない方は表裏40秒ずつでもよいと紹介しました。新しい5月公開の動画では「約40秒」としたうえで、3つのデザインとも表裏35秒で実演しています。デザインによって秒数を縮めたり伸ばしたりしてもかまいませんが、温度は変えないよう商品ページで案内しています。必ず購入時の説明書に従ってください。
A3でも軽く剥がすコツ
タイプWLのいちばんの良さが、この剥がす作業です。2025年4月の動画では、同じベタ柄のデザインをWLとWで糊付けして比べました。
| 同じベタ柄の糊付け | かかった時間 | 感想 |
|---|---|---|
| タイプWL | 9秒(剥がすことに集中すれば7秒程度) | 途中から軽さを感じる。長年Wを使っている身からすると剥がしやすい |
| タイプW | 17秒 | 反発も感じ、WLより技術がいる印象 |

5月の動画では、サッカーチーム向けのA3デザイン3種類で実演しました。1枚目は話しながらで約8秒、ベタ面積がいちばん大きい3枚目も約9秒。タイプWの2分の1から3分の2のスピードで、だいたい10秒以内に作業できています。剥がし方の基本はタイプWと変わりません。

なお、WLは糊付けしたあと糊の部分に筋が入ることがありますが、仕上がりには影響しません。タイプWでもベタ柄の糊付けはできますが、ベタ柄のイラストが多い方、タイプWでA3の糊付けがうまくいかなかった方にはWLをおすすめしています。動画では、過去を含めたトナープリントの抜ける転写紙の中でいちばん簡単な商品と紹介しています。
※タイプWの剥がし方はタイプWの剥がし方、4辺のカットや冷まし方の失敗例は4辺の切り方・冷まし方と失敗例の記事で紹介しています。
生地への転写と仕上げ
糊付けができた転写マークを、生地に乗せてプレスします。2025年4月の動画では、綿のTシャツに135℃・20〜30秒でプレスしました。糊付けと同じ135℃のままで問題なく、いちばん低い温度では115℃程度でも転写できるとしています(テロップの表記)。プレス機の温度を都度変える必要はありませんが、ナイロンやポリエステルなど低温でプレスしたほうが影響の少ない生地は、低温のほうが良いと紹介しています。特にナイロン生地は135℃では少し高いので、120℃くらいに下げたほうがよい、と話しています。

プレスしたら完全に冷めてから裏紙を剥がし、シリコン紙(リケイ紙)を乗せて仕上げプレスをすれば完成です。


※生地へのプレスの温度・時間の考え方はプレスの温度と時間、仕上げプレスのシートは仕上げプレスのシートの選び方をご覧ください。
黒い生地での発色・白度の比較
糊が薄いぶん、プラスターの白度はWLのほうがWより薄くなります。プラスターの白は、イラストの下地として生地の色を隠す役割があるため、黒などの濃色の生地では、WLのほうがWより少し薄く見えます。2025年4月の動画では、黒い生地で実際に比べました。


| 比べたもの | 動画での見え方・判断 |
|---|---|
| 黒の綿:W と WL | 並べるとWLが若干暗い。単体で見れば問題ない白度というのが当社の見解 |
| 黒のポリエステル:W と WL | 綿より生地色の影響を受けやすい |
| カラーのデザイン:綿×WL、ポリ×WL | どちらも問題ない仕上がり |
| 白だけのデザイン:W と WL | 並べると違いはあるが、WLでも問題ないと判断 |
| ガーメントプリンターの白(1回刷り)と WL | WLのほうが十分に濃い(ガーメントは機種や刷り方で仕上がりが変わる) |

色の感じ方はお客様によって違うため、最終的には販売する方が大丈夫と思えるかどうかです。ショールームに来られたお客様から、WLでプリントしたサンプルの発色が不評だったことはありません。ただ、今までタイプWで濃色にプリントしてきた方は違いが出るので、5枚セットなどでテストしてから切り替えてください。発色を重視する案件は、タイプWのまま使うのがおすすめです。
価格(動画撮影時と現在)
タイプWLの価格は、タイプW・タイプCと同じです。白トナープリントは、基本的に転写紙代だけが材料費になります。
| セット | 動画撮影時(2025年3月・税別) | 2026年10月時点(税込) |
|---|---|---|
| A4 お試し5枚セット | 2,250円 | 2,475円(税別2,250円) |
| A4 100枚セット | 34,000円(1枚あたり約340円。4月下旬公開の動画では345円と紹介) | 37,950円(税別34,500円) |
| A3 お試し5枚セット | A4の倍 | 4,950円 |
| A3 100枚セット | A4の倍(1枚あたり700円と紹介) | 77,000円(税別70,000円) |
| A4・A3 300枚セット | ― | A4 110,550円/A3 227,700円 |
※動画撮影時の価格は動画内のテロップの表記です。現在の価格はタイプWLの商品ページでご確認ください。MPシート・プラスターシートの単品(10枚・100枚)もあります。
向かないケースと注意点
タイプWLはタイプWの代わりではなく、Wが苦手なところを補う転写紙です。次のようなときは、ほかのタイプのほうが向いています。
また、商品ページでは「製作にコツの要る転写紙」として、まずA4サイズでコツをつかんでからA3サイズに移ることをすすめています。強撥水加工の生地には使えず、インクジェットプリンターやEA-Ecoトナーのプリンターでは使えません。WTRIP835の導入時のセットにはWとWLが数枚ずつ入っているので、両方試して、好みの方をメインにしてください。
よくある質問
- タイプWLとタイプWの違いは何ですか?
- WLはWより糊が薄く、糊付けのときに軽く剥がせます。同じベタ柄の糊付けで、Wの17秒に対してWLは9秒でした。MPシートは共通で価格も同じです。白の発色はWより少し控えめです。
- タイプWLはどんな生地に向いていますか?
- ナイロンなど糊が突き抜けるほど薄い生地に向いています。綿・ポリエステルにも使え、大きなデザインを作る方はWLをメインにしています。6oz以上の厚手の綿はタイプWがおすすめです。
- タイプWLの糊付けの条件(温度・時間)は?
- A4は135℃で表裏30秒ずつ(商品ページ)。A3は表裏40秒程度が目安で、2025年5月の実演では表裏35秒でした。温度は変えず、必ず購入時の説明書に従ってください。
- タイプWLでもラミネーターは必要ですか?
- 必要です。2025年3月以降、手作業で糊付けする抜ける転写紙は、A4・A3を問わずラミネーターに通すことが必須です。通しておけば、プレスの圧力はそこまで強くなくても糊付けできます。
- タイプWLは濃色の生地で発色が薄くなりますか?
- Wと並べると白がわずかに控えめに見え、特にポリエステルのドライTシャツは生地色の影響を受けやすい傾向があります。カラーのデザインなら問題ない仕上がりです。発色を最優先する案件はWのまま使ってください。
この記事のもとになった動画
【実証解説】抜ける転写紙タイプWLの特長と使い方 業者様向け白トナープリント講座(2025年4月公開。価格は当時のもの)
【比較検証】抜ける転写紙タイプWLの発色や白度について 業者様向けTシャツプリント講座(2025年4月公開)
【実証解説】抜ける転写紙タイプWLのA3サイズの剥がし方(糊のつけ方)について 業者様向け白トナープリント講座(2025年5月公開)
タイプWとWL、5枚セットで比べてみませんか
タイプWLはA4のお試し5枚セットから購入できます。白トナープリントの無料サンプル、
東京・大阪・福井でのデモ体験、オンラインでの個別説明も受け付けています。
※本記事の価格・仕様は2026年10月時点の商品ページの情報です。動画内の価格・条件は撮影時(2025年3〜5月)のものです。
メーカーの売り文句ではなく、現場で刷って、売って、サポートしてきた事実だけをお伝えします。


抜ける転写紙
全面プリント転写紙
発泡シート
箔・ラバー・ラメ
トナー・ドラム
DTFインク・フィルム
プレス資材
昇華インク
Type-WLナイロン・薄い生地
Type-Cキャンバスバッグ
Type-Pペイスターで楽に















オーブンプリントマグカップ・食器に
Tattooシール肌に貼れるタトゥー






























