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抜ける転写紙・生地のよくある質問ラミネーター・剥がし方・白いフチ・厚手の服・洗濯まで
抜ける転写紙|種類の選び方
抜ける転写紙タイプW・WL・Cの違いは? どれを選べばいいですか?
迷ったらタイプWから始めてください。綿・ポリエステル・ナイロンのほとんどの生地に使え、白の発色がいちばん濃く、洗濯堅牢度は4-5級です。
- タイプW:綿・ポリ・ナイロンの衣類全般。糊が白く、濃い色の生地でも色が負けません。
- タイプWL:Wより糊が薄く透明で、糊付けのときに軽く剥がせます。ナイロンなど薄い生地、ベタの多い大きなデザイン、細い文字に向いています。白はWより少し控えめで、6oz以上の厚手の綿では洗濯後に割れが出やすくなります。以前のタイプBの後継品です。
- タイプC:キャンバス・帆布・デニムなど厚手で硬い生地に。洗濯堅牢度は4級で、トートバッグなど洗濯の少ない物向けです。
- タイプP:自動糊付け機ペイスター専用です。
印刷用のMP93シートはWとWLで共通で、違いは糊シートだけです。印刷時の発色は変わりません。WとWLのどちらが合うかは好みも分かれるので、両方のお試し5枚セットで比べるのがおすすめです。
印刷シート(MP)と糊シート(プラスター)は、別のタイプと組み合わせて使えますか? 片方だけ買えますか?
決まった組み合わせでお使いください。印刷シートと糊シートは、それぞれ単品でもお買い求めいただけます。
- タイプW:MP93シート+タイプW用プラスターシート
- タイプWL:MP93シート+WL・C兼用プラスターシート
- タイプC:MPCシート+WL・C兼用プラスターシート
MP93シート(印刷用)は、タイプWとWLで共通です。プラスターシートは、タイプWLとCで共通です。タイプWとWLの違いは糊シートだけで、印刷のしかたや発色は変わりません。
タイプCの印刷シート(MPC)とタイプWの糊シートを組み合わせると、トナーが糊シートに移りやすく、仕上がりが硬くなります。ドライ素材では洗濯で剥がれやすくなるため、おすすめしていません。以前のタイプBは、現在のタイプWLと同じ商品です。
タイプWが手元にないとき、タイプCをTシャツに使ってもいいですか?
プリントはできますが、服にはタイプWをおすすめします。
タイプCは、トートバッグなど洗濯の機会が少ない物を想定した転写紙です。洗濯堅牢度は4級で、タイプWの4-5級より少し劣ります。特にドライTシャツのように表面に凹凸のある生地では、こすれてトナーが剥がれやすくなります。
また、タイプCは細かいデザインの抜けが少し甘く、線は1mm以上がおすすめです。Tシャツに使う場合は、仕上がりと耐久性を試してから判断してください。
細い線や小さい文字は、何mmくらいまで抜けますか?
線の太さは1mm以上を目安にしてください。1mmより細い線は、糊が付く面積が少ないため、糊付けも生地への転写も難しくなります。
- 細い線や鋭角の多い細い文字は、糊が軽いタイプWLの方が糊付けしやすいです(綿には1mmほどの線も出せます)。
- スウェットなど厚手の生地では、失敗できない注文なら2mm以上あると安心です。
- タイプCは細かいデザインが少し苦手です。1mm以上にしてください。
- 細すぎるときは、データで線を太くするか、RIPソフトの「オフセット」で生地色のフチを付けて太くしてください。
- 生地に貼るときに欠ける場合は、デザインのまわりに少し余白を残して切ってください。剥がす向きを変える、ラバースポンジマットで段差をなくして圧力をかける、なども効果があります。
写真やベタ塗りの多いデザインは、抜ける転写紙でプリントできますか?
プリントはできますが、抜ける転写紙は「抜き」のあるデザイン向けで、大きなベタや四角い写真は苦手です。糊付けが重くなり、ピンホールも出やすくなります。四角い写真や大きなベタには全面プリント転写紙をおすすめします。
- 選び方の目安は「ハサミやカッターで切れる形か」です。切れる形(四角い写真・ポスター風)は全面プリント転写紙(白・淡色生地はEA-CR、黒・濃色生地はWHS-CL・EA-WHS、白トナー機なら黒・白共用のWHS-SOFT)、切れない形(星形に切り抜いた写真、抜きやかすれの入った柄)は抜ける転写紙を使います。
- 写真+文字のデザインは、写真を全面プリント転写紙、文字を抜ける転写紙で作って組み合わせる方法もあります。
- 抜ける転写紙で作る場合は、糊が軽いタイプWLが向いています。ラミネーターを必ず通し、うまく抜けないときは糊付けの温度を5℃高く・時間を10秒長くしてください。デザインの左右に余白が少なすぎると、剥がすときに失敗しやすくなります。
- 写真の白い部分に白を出したいときは、その部分をY1%にしてRIPソフトから印刷します。
詳しく写真をTシャツにプリントする3つの方法と白の出し方全面転写紙WHS-CL・WHS-SOFTの使い方全面プリント転写紙 WHS-SOFT
抜ける転写紙(抜けるプリント)とはどんなものですか? 作るには何が必要ですか?
印刷した部分(トナーの部分)にだけ糊が付き、余白は生地に付かない転写紙です。たとえば「A」の文字なら、中の三角の部分は生地の色がそのまま見えます。版づくりも、カッティングのカス取りもいりません。
- レーザープリンター:フルカラーで印刷します。白や淡い色を出すには、白トナープリンター(WTRIP835など)が必要です。
- ラミネーター:印刷したMP93シートと糊のシート(プラスターシート)の間の空気を抜くために使います。現行の転写紙では必須です。
- 熱プレス機:糊付け(抜き作業)に使います。家庭用アイロンでは糊付けはできません。他社のプレス機についてはこちらの答えをご覧ください。
作業の流れは、印刷 → ラミネーター → プレスで糊付けして熱いうちに剥がす → 4辺を切る → 生地にプレス → 冷まして裏紙を剥がす → 仕上げプレス、です。一度使った用紙は再利用できません。
当社のカラーレーザー用の業務用転写紙(COPIXシリーズ)には、この抜ける転写紙(MPプラスター タイプW・WL・C・P)と、写真など四角いデザイン向けの全面プリント転写紙があります。タイプの選び方はタイプW・WL・Cの違いをご覧ください。
タイプW・タイプCで、実際にどんな仕上がりになるか見られますか?
商品ページのプリントサンプルで、生地・デザイン別の仕上がり例をご覧いただけます。実物を確かめたい方には無料サンプルをお送りしています。
- タイプW・WL・Cの各商品ページに、綿・ポリエステル・ナイロン、トートバッグなどにプリントした例を載せています。
- 無料サンプルでは、布地にプリントしたタイプWと、ご自身で転写を試せるマーク状態のタイプWをお届けします(ご希望の方にはTシャツにプリントしたものも)。サンプル代・送料は無料で、自社のデータでのテストもご相談いただけます。
- 東京・大阪・福井のショールームでは、無料で実演・見学ができます。
ポロシャツ・ドライTシャツ・パーカー・ジャージ・ジャケットなど素材ごとの仕上がりは、プリントアカデミーの素材別の記事でも写真で紹介しています。
詳しくタイプWのプリントサンプルタイプCのプリントサンプル無料サンプルのお申し込み白トナーでプリントできる素材を一挙公開
抜ける転写紙|ラミネーター
ラミネーターはどの設定で、何回通せばいいですか? キャリアシートは使いますか?
当社の前処理用ラミネーターLFA34ARをお使いの場合は、モード「3」に設定し、1回だけ通してください。通したら5分以内にプレス機で糊付けをします。
- 印刷面とプラスターシートの糊面を合わせ、キャリアシート(汚れ防止カバーシート)に挟んで通します。はみ出した糊がローラーに付くのを防ぐためです。シワが寄ったキャリアシートは転写紙に影響するので使わないでください。
- 転写紙を通す前と後に、クリーニングシートを2〜3回通してください。
- 2回以上通すと、糊が温まったり冷えたりを繰り返して固くなり、剥がしにくくなります。
- ラミネーターを通した状態で置いておき、後日プレスすることはできません。
ほかの機種では、通したあとに2枚が完全に貼り付き、空気が入っていない状態になる設定が目安です。空気が残るときは厚い用紙向けの設定、シワが寄るときは薄い用紙向けの設定をお試しください。温度表示が安定してから使い始めてください。
ラミネーターはどれを買えばいいですか? 手持ちのものや安いものでも使えますか? 壊れたときは?
使えるのは、熱で圧着するホットラミネーターです。高価なものである必要はありません。MP93シートとプラスターシートを通して、2枚が完全に貼り付いて出てくれば使えます。空気が入ってボコボコになる機種や、コールドラミネーターは使えません。
- ローラーが2本・4本など種類はいろいろありますが、実際に通してみないと分からない部分があります。迷ったら当社にご相談ください。
- 当社で扱っているLFA34ARはA3対応(加工幅最大320mm)です。A3用の機種でA4も通せます。
- 抜ける転写紙を作るときは、サイズにかかわらずラミネーターが必要です。
抜ける転写紙の糊が付くため、お手入れをしていても故障することがあります。消耗品とお考えください。故障したときはラミネーターのメーカーへ直接ご連絡ください。保証期間内でも有償修理になる場合があり、修理中の代わりの機械はご用意がありません。作業を止めたくない場合は、予備を1台用意しておくと安心です。
ラミネーターは必ず必要ですか? ラミネーターを通してもうまく抜けません
現行のタイプW・WL・Cでは、ラミネーターは必須です。MP93シートとプラスターシートの間の空気を抜いて密着させるためで、空気が残った部分には糊が付きません。ベタの多いデザインやA3サイズでは、特に空気が残りやすくなります。
- 以前の動画には「細いデザインならラミネーターなしでも」と話しているものがありますが、以前の仕様のものです。
- 通したあとに2枚がぴったり貼り付いていない、空気でボコボコしている場合は、ラミネーターの設定か機種が合っていません。
- 通したら5分以内にプレスし、プレスが終わったらすぐ剥がしてください。間を空けると失敗します。
- 当社で加工した「抜けるラミネーター」以外のラミネーターでは、糊付け(抜き作業)まではできません。一般のラミネーターは貼り合わせ用です。プレス機で糊付けしてください。
ラミネーターだけで失敗がなくなるわけではありません。プレスの温度・圧力・時間、剥がし方、デザインも確かめてください。原因が分からないときは、データとシートの写真をお送りください。
抜ける転写紙|糊付け(抜き作業)
タイプWの糊付け(抜き作業)の温度・時間と、剥がし方を教えてください
現行のタイプW(2023年6月中旬以降の商品)は、135℃で糊付けします。以前(125℃前後)より温度が上がっています。
- MP93シートのツルツルした面に、鏡像(左右反転)で印刷します。
- 印刷面とプラスターシートの糊面を合わせてラミネーターに通し、5分以内に次へ進みます。
- 135℃で、A4は表裏20〜30秒ずつ、A3は表裏30〜40秒ずつプレスします。1回目はMP93シートを上、2回目はプラスターシートを上にします。片面1回だけでは足りません。
- プラスターシートを上にしたまま、熱いうちに剥がします。用紙をプレス機のマットから浮かさず、地をはうように低い角度で剥がしてください。テーブルに移したり、持ち上げて剥がしたりすると冷えて、トナーがプラスターシートに移ります。
- 糊が付いている4辺を5mmほど切り落とします。
ベタが多くうまく抜けないときは、温度を5℃高く、時間を10秒長くしてください。タイプWLは糊が軽いので、「剥がす」より「ずらす」感覚で大丈夫です。古い動画には以前の仕様(125〜130℃)で撮ったものがあるので、温度・時間はお手元の説明書に合わせてください。
印刷した部分(トナー部分)に糊(プラスター)が付きません。薄い色だけ付かないこともあります
抜ける転写紙は、トナーが一定の濃さ以上ないと糊が付かない仕組みです。薄い色や白い部分は、白トナーで濃さを補う必要があります。
- 白トナー+RIPソフト:白にしたい部分をY1%にして、PrinterStationから印刷します。RGBのデータは変換で数値が下がることがあるので、Y2%にすると確実です。
- 白トナーを使わない(CMYKだけ):CMYKの合計が80%以上の濃い色だけで印刷してください(例:K100%の黒、M100%・Y100%の赤)。淡い色や白は出せません。
- 薄い色だけ付かないときは、RIPソフトの目標濃度を少し上げると改善することがあります。上げすぎるとゴーストなどの印刷不良が出るのでご注意ください。
- 白トナーの残量が少ない、または白ドラムが消耗していると、糊が付かなくなります。黒い紙や色紙に白で印刷して、かすれがないか確かめてください。
- 印刷できていても、トナーの定着不良(指でこすると取れる)だと糊が付きません。用紙厚の設定とプリンター内部の清掃を見直してください。
詳しく白トナーのデータ編集は「2つ」だけWTRIP835の印刷トラブル対処と、トナー・ドラム残量の目安購入者専用ページ(PrinterStation6)
印刷していない余白に、白い点々やまだらに糊が付きます
主な原因は3つです。
- コピーガード・トナーの飛び:目に見えないほど薄い色の点(コピーガード)や、ゴースト・わずかなトナーこぼれがあると、そこにも糊が反応します。白トナーは目で見えにくいので、プリンター内部とドラムを清掃し、印刷設定を見直してください。
- 熱が多すぎる:温度が高すぎる、夏場でプレス機全体が熱くなっている、などで糊が柔らかくなりすぎると、余白にも付きやすくなります。温度は説明書のまま(タイプWは135℃)にして、室温・湿度を下げ、時間を説明書の範囲で調整してください。
- 季節の変わり目:気温・湿度の変化で、トナーの定着のしかたが変わります。
糊が軽いタイプWLでは、この症状が少なくなります。直らないときは、データと失敗したシートの写真をお送りください。
糊付けでピンホール(小さな穴)が出ます。原因と対策は?
ピンホールの主な原因は、MP93シートとプラスターシートの間に残った空気(密着不足)です。温度を上げ下げしても直りません。温度は説明書のままにしてください。
- ラミネーターを必ず通し、2枚がぴったり貼り付いて空気が入っていないか確かめてください。通したら冷めないうちに(5分以内に)プレスします。
- 作業を始める前に何回か空プレスをして、下ゴテやクッションを温めてください。冷えたままだと抜けが悪くなります。
- 圧力が弱すぎないか確かめてください(強すぎるのもひび割れや故障の原因です。目安はプレス機の圧力の答えへ)。時間は説明書の範囲内で長めにしてもかまいません。
- 毎回同じ場所に穴が出る場合は、プレス機の熱板やクッションのへこみ・汚れ、白ドラムの消耗を確かめてください。
白く見える点は、穴ではなく裏紙が残っている場合があります。穴なら、その部分から生地の色が見えます。
詳しくタイプWの剥がし方(糊のつけ方)完全ガイドラミネーターを使う意味とお手入れWTRIP835の印刷トラブル対処と、トナー・ドラム残量の目安
糊付けしたマークにひび割れ(クラック)が入ります
いちばん多い原因は圧力の強すぎと、上ゴテが滑ってマークがねじれることです。
- 圧力を少し弱めて試してください。WLはWより糊シートが薄いため、同じ圧力でも割れやすくなります。
- 上ゴテを一気に下ろすと、コテが滑ってマークがねじれます。一度軽く当ててから、ぐっと押し込んでください。
- ラミネーターで2枚が密着していないと、ひび割れやピンホールが出ます。ラミネーターの状態を確かめてください。
- 劣化したリケイ紙(シリコン紙)や傷のあるテフロンシートは交換してください。テフロンシートの上にさらにリケイ紙を重ねると、滑ってねじれることがあります。
- 剥がすのが遅すぎたり、作業台から用紙がはみ出したりすると、紙が冷えて割れることがあります。
硬い生地に貼るときは、仕上げプレスの圧力も少し弱めると割れを防げることがあります。
黒い生地やポリエステルに貼ると、デザインのまわりに白いフチ(糊のはみ出し)が出ます
タイプWは糊が白いため、ポリエステルなどの硬い生地や目の詰まった生地では、糊が繊維の奥に入りきらず横にはみ出し、白いフチのように見えることがあります。仕様上、完全になくすことは難しい現象です。
- はみ出しを目立たせたくないときは、糊が透明なタイプWLをお試しください。ただし濃い色の生地では、白の発色がWより少し控えめになります。
- 生地へプレスするときの圧力を少し弱めると、糊が横に広がりにくくなる場合があります。
- PNG・JPGなどの画像データでは、輪郭のぼかし(アンチエイリアス)部分にも白トナーが出て、白く縁取られることがあります。RIPソフトの輝度範囲・オフセットの設定を見直すか、ベクターデータで作ってください。
- デザインの外側を生地と同じ系統の色にすると、はみ出しが目立ちやすくなります。外側を白にするなど、デザインで目立たなくする方法もあります。
なお、はみ出した糊は洗濯では落ちません。デザインのまわりに四角い枠のような白い跡がつく場合は、4辺の切り忘れが原因です(下の「不要な白い糊」の質問をご覧ください)。
夏や冬で、糊付けやプレスの条件を変えた方がいいですか?
温度は説明書のまま(タイプWは135℃)変えず、部屋の環境とプレス機の温め方で調整してください。プレス機の設定温度は上の熱板の温度です。季節によって下ゴテやマット、紙の温度が変わるため、同じ設定でも生地や転写紙に伝わる熱の量が変わります。
- 夏:熱が多すぎて、余白に糊が付きやすくなります。クーラーで室温と湿度を下げ、紙を湿気にさらさないでください。それでも直らないときは、時間を説明書の範囲内で調整してください。
- 冬:周りが冷えて熱が足りなくなります。作業前に暖房で部屋を暖め、本番の前に空プレスを何回かして、下ゴテやクッションを温めてください。朝いちばんの数枚だけ失敗する場合はこれが原因です。
- 季節の変わり目や作業場所を変えたときは、本番の前に試しのプレスをしてください。
季節が原因の失敗は、全体から見ると多くありません。自分で判断して温度を大きく変える前に、当社にご相談ください。
A4・A3いっぱいのデザインが、1枚ではきれいに抜けません
デザインを分けられる場合は、用紙を分割して糊付けすると成功しやすくなります。糊付けする面積が小さいほど抜きやすく、失敗したときの無駄も減ります。
- 印刷は、いつもどおりA4・A3のまま行います。
- 印刷したMP93シートとプラスターシートを重ね、デザインにかからない位置で一緒に切り分けます。
- 切り分けた1組ずつ、ラミネーター → 糊付けプレス → 剥がし、を続けて行います(ラミネーターから5分以内にプレス)。
- それぞれ、糊が残っている4辺を切り落としてから生地にプレスします。分けたマークは重ならないように並べてください(重ねると、上のマークの被膜が下に残ります)。
分割の前に、ラミネーターで2枚がぴったり密着しているか、表裏2回プレスしているか、剥がし方が合っているかも確かめてください。ベタが多いデザインは、糊が軽いタイプWLにすると抜きやすくなります。
糊付けしたマークの余白に、薄い膜(被膜)のようなものが残ります
これはMP93シートの表面の被膜です。粘着性はなく、セロハンテープなどの粘着テープを軽く当てると取れます。生地に貼ったあとに残った場合も、テープや洗濯で取れます。
- 主な原因は、用紙が湿気を含んでいることと、剥がす角度です。
- 用紙は開封後も袋に戻して密閉し、湿気を避けて保管してください。生地に貼る前に、生地だけを軽くプレスして湿気を飛ばしておくと、膜が残りにくくなります。
- 糊付けで剥がすときは、プラスターシートを持ち上げず、マットに沿わせて低い角度で剥がします。剥がし始めと終わりは慎重に、途中は止めずに一定のスピードで剥がしてください。
- メタリックホイル(箔)を重ねるときは、必ず先に被膜を取ってください。被膜の上には箔が付きません。
冷めてからテープを当てても取れないものは、被膜ではなく余白に付いた糊の可能性があります。余白に白い点々・まだらに糊が付くをご覧ください。糊が軽いタイプWLでは、この症状が少なくなります。
A3サイズの大きなデザインを作るとき、気をつけることは?
A3では、用紙全体に均一に圧力がかかるプレス機と、ラミネーターでしっかり空気を抜くことが大切です。面積が大きいぶん、剥がしている間に用紙が冷めやすいので、剥がし方もA4より丁寧に行います。
- プレス機:熱板が平らで、作業台がA3より大きいもの(40×50cm)を使ってください。当社ではスウィング式のJL-PL003BⅡをおすすめしています。あおり式は奥が強く手前が弱くなりやすく、作業台38×38cmの機種ではA3がはみ出します。
- ラミネーター:A3対応の機種で2枚を密着させ、通したら5分以内にプレスします。
- 糊付け:タイプWは135℃で、表裏30〜40秒ずつ。片面1回では足りないので、表裏2回プレスします。ベタが多いときは時間を長めにしてください。
- 圧力:ラミネーターを使えば、利き手の片手で押さえる程度で十分です。強すぎるとひび割れやプレス機の故障の原因になります(圧力の目安)。
- 剥がし方:糊シートの隅を三角に折ってつまみ、60〜70度くらいの向きへ、用紙をマットに付けたまま剥がします。途中で手を止めず、終わりに近づいたら少しゆっくりにします。
それでも1枚ではきれいに抜けないときは、デザインを分けて糊付けする方法があります(次の質問)。
詳しくタイプWの剥がし方完全ガイド(A3の違い)スイング式Wideプレス機 JL-PL003BⅡラミネーターを使う意味とお手入れ
抜ける転写紙|生地に貼る・剥がす・保管
生地に貼ったあと裏紙が剥がれない・紙が生地に残ります
まず、MP93シートの印刷面(ツルツルした面)の裏表を間違えていないか確かめてください。裏面に印刷すると、裏紙が剥がれません。
- 裏紙は、転写紙の面を下にして置き、完全に冷めてから剥がします(タイプWは10分以上)。冷蔵庫に入れて冷やすと、水滴が付くおそれがあります。
- 剥がす途中で引っかかったら、無理に剥がさず元に戻し、もう一度プレスしてから剥がしてください。
- 剥がすときは片手で一気に剥がさず、紙を少し上げながら、もう片方の手で生地を押さえてずらすようにすると、生地が伸びずにきれいに剥がれます。
- 帆布などの硬い生地は高温になりやすいので、転写紙の上に薄い布を1枚置いてプレスしてください。
- 生地に洗濯のりなどの加工があると、熱で粘着して剥がれにくくなることがあります。
残った薄い裏紙は、弱い粘着テープで少しずつ取ってください。取れないときは、霧吹きで少し湿らせ、柔らかいスポンジでやさしく擦って取り除き、乾かしてから仕上げプレスをしてください。
Tシャツに不要な白い糊や白い線が付いてしまいました。取る方法と、付かないようにする方法は?
付いてしまった白い糊は、消毒用エタノールをかけ、布の上から爪を立てるようにこすると目立たなくなります。湿っている間は目立ちにくいので、1日置いて乾かしてから検品してください。完全に消えるとは限らず、生地を傷めることもあります。
いちばんの対策は、白い糊を付けないことです。
- 糊付けしたシートの外側2〜3mmには、どうしても白い糊が付きます。4辺を5mmほど切り落としてから生地にプレスしてください。切り忘れると、四角い枠のような跡が付きます。
- リケイ紙(シリコン紙)は糊付け用と生地へのプレス用で分けて使ってください。
- 上の熱板やテフロンシートに付いた糊が生地に移ることもあります。プレス作業をする日は、エタノールで拭いて掃除してください。
- 不要な無地のTシャツに一度空プレスすると、見落とした糊がないか確かめられます。
失敗したプリントを服から剥がしたいのですが、できますか?
抜ける転写紙は洗濯に強い仕上がりのため、きれいに剥がすことは基本的にできません。
- 仕上げプレスの前なら、無地のMP93シートを上に乗せて熱プレスし、熱いうちにめくると、色の部分だけ剥がせる場合があります。糊は生地に残ります。
- 仕上げたあとは、消毒用エタノールにしばらく浸してから強めにこすると、むしり取ることはできます。ただし、生地を傷めるためおすすめしません。
失敗を減らすには、はじめて使う生地や新しいデザインで、本番の前に試しのプリントをしてください。
印刷だけ、または糊付け(マーク作り)まで先に済ませて、作り置きできますか?
どちらもできます。注文が入ってから生地にプレスする、という使い方が可能です。
- 印刷だけ先に済ませる:MP93シートに印刷したあと日を空けて、後日ラミネーター・糊付けをしても大丈夫です。日がたつほど印刷面がこすれて剥がれやすくなるので、なるべく早めに糊付けしてください。
- マークまで作っておく:糊付けして4辺を切ったマークの状態で保管し、後日生地にプレスできます。
- できないこと:ラミネーターに通した状態で置いておき、後日プレスすることはできません。一度熱をかけて放置すると糊が変質します。ラミネーターから糊付け・剥がしまでは、続けて行ってください。
保管するときは、印刷面や糊の面に汚れ・傷が付かないようにクリアファイルなどに入れてください。湿気を避けて、直射日光の当たらない乾燥した場所に置いてください。
抜ける転写紙のマークを、別のマークの上に重ねて貼れますか?
貼ること自体はできますが、おすすめしていません。上に貼るマークの余白部分の被膜が、下のマークにくっついて残ります。仕上げプレスをしても目立たなくはなりません。
- 重ねたいデザインは、1つのデータにまとめて、1枚のマークとして作ってください。白トナーとRIPソフトがあれば、白を含むフルカラーを1回で印刷できます。
- デザインを分けて貼るときは、マーク同士の境目が重ならないように配置してください。
- 金・銀の箔を重ねたいときは、タイプWのマークの上にメタリックホイルを乗せる方法があります。
生地に貼ったあと、裏紙はどこから剥がせばいいですか? マークの角が欠けます
マークの鋭い角(とがった部分)から剥がし始めないでください。角から剥がすと、その部分が欠けることがあります。鈍角の側や、横の辺から剥がし始めます。
- たとえばハートのマークなら、下のとがった先ではなく、上や横から剥がします。文字の角が欠けるときも、隅から斜めに入るのをやめて、横の辺から剥がしてみてください。
- 4辺を切るときにデザインぎりぎりにせず、1か所は余白を残しておくと、そこから剥がしやすくなります。
- 剥がすのは、転写紙の面を下にして完全に冷めてからです(タイプWは10分以上)。
- 片手で一気に剥がさず、紙を少し持ち上げながら、もう片方の手で生地を押さえ、両手の間隔を狭く保って剥がします。
裏紙が剥がれない・紙が残るときは、生地から裏紙が剥がれないをご覧ください。
抜ける転写紙|データ作り・印刷
ぼかしや、透明に消えていくグラデーションは表現できますか?
生地の色に向かって透けて消えていく「ぼかし」や透過グラデーションは表現できません。抜ける転写紙は、糊が「付く」か「付かない」かのどちらかで、だんだん薄くなって生地になじむことはないためです。
- 白トナー+RIPソフト:色が薄い部分ほど白トナーが多く乗るため、透明ではなく白が敷かれたようなグラデーションになります。白で終わらせたいときは、終点をY1%にしてください。
- 生地になじませたいときは、終点を生地の色に近い濃い色にします(例:黒い生地なら黒に近い色へ向かうグラデーション)。
- 白トナーなし(CMYKだけ):合計80%未満の薄い部分は、糊が付いたり付かなかったりして、境目がきれいに出ません。
- 周りがぼけた画像や、輪郭にぼかし(アンチエイリアス)がある画像は、ふちが白く縁取られます。マークにする部分の輪郭は、はっきりさせてください(白いフチが出る)。
アウトラインのはっきりしたデザインの中のグラデーションなら作れます。心配なデザインは、データを送っていただければご相談に乗ります。
RIPソフトがなくても、フルカラー+白のマークを作れますか?(2度刷り)
白トナー(白ドラム)をお持ちなら、カラーと白を2回に分けて同じ用紙に印刷することで作れます。RIPソフトがあれば1回で印刷できるので、フルカラーをよく作る方にはRIPソフトをおすすめします。
- データをフルカラー用と白用の2つ(2レイヤー)に分けます。白用は、白くしたい部分をK100%で塗ります。どちらも鏡像(左右反転)で印刷します。
- レーザープリンターは印刷の熱で紙が縮むため、印刷前にMP93シートだけを5秒ほどプレスして縮ませておきます。2回目の印刷のズレが減ります。
- フルカラー用のデータを、CMYKで印刷します。
- プリンターの電源を切り、黒トナーと白トナーをドラムごと入れ替えます。
- 1回目に印刷した用紙を、印刷面と紙の向きを間違えないようにセットし、白用のデータをモノクロで印刷します。
- あとはいつもどおり、ラミネーター → 糊付けへ進みます。
白だけのデザインを印刷する場合の設定は、RIPソフトを使わずに白だけを印刷したいをご覧ください。
生地・素材・洗濯|素材の向き・不向き
どんな素材にプリントできますか? できない素材はどう見分ければいいですか?
基本は布(繊維)です。綿・ポリエステル・ナイロンには、生地の色を問わずプリントできます。
- 綿・ポリエステル・ナイロンの衣類全般:タイプW
- 糊が突き抜けるほど薄いナイロンや、ベタの多い大きなデザイン:タイプWL
- 厚手のキャンバス・帆布・デニムなど硬い生地:タイプC
- 木材・革:タイプCでできる場合がありますが、素材との相性で結果が分かれます。
次のものにはプリントできません。
- 強い撥水加工の生地
- プラスチックなど繊維でない素材
- 「アイロン不可」の表示がある素材
ビニール・合皮・エナメルなど表面がコーティングされた素材は、熱で溶けたり糊やプレス跡が残ったりするため、おすすめしていません。迷うときは、素材の上に普通紙を置いてプレスしてみてください。紙がくっつく素材は熱転写に向きません。サテンなど熱に弱い生地は、低めの温度・短めの時間で試してください。
ポリエステル100%の生地にプリントできますか? どの転写紙で、何℃で貼ればいいですか?
プリントできます。ポリエステルは表面がなめらかで、抜ける転写紙は綿より転写しやすいくらいです。転写紙はタイプWでもタイプWLでも使えます。説明書の目安は125℃・15秒です。
- 濃い色のポリエステルは、熱で生地の染料が転写紙に移るブリード(再昇華)が起きることがあります。温度を下げると軽くなりますが、生地によっては100℃でも出るため、完全には防げません。
- ブリードは見た目では分かりません。プリント前に、MP93シートの切れ端を生地に乗せて120℃でプレスすると、ある程度確かめられます。
- トムス・キャブなど、プリント用のウェアメーカーのポリエステルは、熱転写を前提に作られていて、ブリードが起きにくいです。
- ポリエステルのプレス跡は熱による変色で、洗濯しても消えません。温度を低めに、圧力は強すぎない程度にしてください。
- 仕上げはリケイ紙(シリコン紙)で行ってください。フォースインペーパーSは、ポリエステルの染料がシートに移ることがあります。
撥水加工の生地やナイロンジャンパーにプリントできますか? 貼ったのにすぐ剥がれました
強い撥水加工の生地には、どの転写紙もプリントできません。撥水加工が糊をはじいてしまい、貼れたように見えてもシールを乗せただけの状態になり、時間がたったり洗濯したりすると剥がれます。
- 撥水加工のないナイロン、耐水加工だけのナイロンにはプリントできます。ふだんはタイプW、糊が突き抜けるほど薄い生地にはタイプWLを使います。
- ナイロンは熱で縮むため、マークを乗せる前に生地だけを5〜10秒ほど事前プレスしてください。転写は120℃前後の低めの温度で行ってください。
- 撥水が弱い生地は、プリント面をエタノールで拭いて撥水を弱めると貼れる場合があります。ただし確実ではなく、生地も傷みます。
- 剥がれたマークは再プレスでもう一度貼れることがありますが、撥水生地ではまた剥がれます。何度も熱をかけるとマークが固まり、貼れなくなります。
撥水の強さは生地ごとに違うため、必ず試しにプリントしてから受注してください。ナイロンは洗濯で生地自体が傷みやすいので、短い期間使う用途に向いています。
詳しくナイロンジャンパーにフルカラー|事前プレスと撥水の見極めコーチジャケット・ベンチコートに白トナーでフルカラーMPプラスター Type-WL
タオルにプリントできますか?
毛足の長いパイル部分には向いていません。平らな部分(ロゴを入れる帯の部分など)であれば転写できます。
ただしタオルは丸めたり、くしゃっと縮めたりして使うため、プリントがこすれて傷みやすくなります。耐久性はあまり期待できない前提で、端の平らな所に小さめのデザインを入れるのがおすすめです。
デニムや柔道着など、硬くて厚い服にはどの転写紙を使えばいいですか?
デニムのような硬い生地にはタイプCをおすすめします。タイプCの糊は生地の表面にシールのように定着するので、繊維が詰まった生地でも転写しやすく、紙も残りにくいです。
タイプWでも貼れますが、プリント面に生地の目が浮き出たり、目に沿ってマークが割れたりしやすくなります。タイプWを使う場合は、先に生地だけをプレスして平らにし、ヒートバリアマットを重ねて長めにプレスしてください。
タイプCは洗濯堅牢度が4級で、タイプWより少し劣ります。よく洗う服に使う場合はご注意ください。
ストレッチ素材やジャージなど、伸びる生地に貼ると割れますか?
生地が大きく伸びると、マークが伸びについていけずに割れることがあります。普通のTシャツならそれほど影響はありませんが、タイツやラッシュガードのように体にぴったり沿って伸びる生地では割れが出やすく、大きなベタのデザインほど目立ちます。
- 転写した直後はマークがまだ柔らかく割れやすいので、24時間ほどは生地を引っ張らないでください。
- 着るときに伸びることが分かっている服は、生地を少し引っ張った状態で空プレスし、そのまま引っ張った状態で転写すると割れにくくなります。
- 糊の薄いタイプWLは、タイプWより割れやすくなります。伸びる生地にはタイプWをおすすめします。
伸びやすい生地は、必ず試しにプリントして、引っ張ったときの状態を確かめてからご使用ください。
革製品にプリントできますか?
できる革と、できない革があります。当社の検証では、白トナー+抜ける転写紙タイプCで約10種類の革に転写して5勝5敗、小型DTF(WIP754)では11枚中10枚がきれいに付きました。
- タイプC:ヌメ・牛革スムース・馬革などはきれいに付き、エナメル・ヤギスムースなど表面が加工された革は付きませんでした。検証時はヒートバリアマットとシリコン紙を敷いて約110℃・15秒でプレスし、完全に冷めてから剥がしています。細かい柄や小さい文字は付きにくく、大きめのデザインが向いています。
- 小型DTF:タイプCで付かなかったエナメルや牛革クロームにも付きました。それでも、プリントできない革はあります。
- タイプCは表面にシールのように付く転写紙で、こすれや長く使ったときの耐久性は検証していません。
革は種類よりも表面の加工で結果が決まり、1枚ごとの個体差もあります。お仕事で受ける前に、同じ革の端切れで必ずテストしてください。高価な革製品へのプリントは避けるのが安全です。
黒や紺など、濃い色のマグカップにプリントできますか?
当社で扱っている方法では、濃い色のマグカップにはプリントできません。白い陶器・マグカップをお使いください。どちらの方法も白を印刷できないため、下地の色にデザインが負けてしまいます。
- オーブンプリントシート:カラーレーザープリンタで印刷し、家庭用オーブンで焼き付けます。白トナーやRIPソフトは使えません。観賞用で、飲み口や飲食物にふれる部分にはプリントしないでください。
- 昇華転写:昇華用のコーティングがあるマグカップに、昇華プリンターとマグカッププレス機で転写します。表面に染み込ませるので、洗っても落ちにくいのが特長です。
生地・素材・洗濯|厚手の服・バッグ
パーカー・トレーナー・中綿入りのジャンパーなど厚手の服は、Tシャツと同じやり方でいいですか?
基本の手順は同じです。ただし段差をなくすこと、プレス時間を長めにすること、完全に冷ましてから剥がすことが大切です。
- 厚手の生地は熱が伝わりにくいため、説明書では135℃・40秒が目安です。
- 服の中にラバースポンジマットを入れて、ポケットや縫い目の段差をなくしてください。生地だけを先に軽くプレスして平らにしておくと、失敗が減ります。
- 熱板の凸凹による圧力ムラが気になるときは、ヒートバリアマットを上に重ねます。断熱するぶん、温度は5℃ほど高く、時間は5〜10秒ほど長めにします。
- 厚い服を挟むときは、プレス機の下ゴテの高さを調整して圧力を合わせてください。生地へのプレスは、糊付けのときより弱い圧力で大丈夫です。
- 冷ますときは転写紙の面を下にして、完全に冷めてから剥がします。
- 細い線は失敗しやすくなります。スウェットでは2mm以上の太さがあると安心です。
6oz以上の厚手の綿には、WLよりタイプWが向いています。中綿入りの服は圧力が均一にかかりにくく、熱で中綿が縮むこともあるため、必ず事前にテストしてください。
詳しくスウェット・パーカーにフルカラーパーカーのポケット・フード・段差にプリントする方法ウェアプリントでのマットの使い方
トートバッグ・キャンバス生地にプリントすると、裏紙が剥がれない・紙が残ります
キャンバス生地は繊維が詰まっていて硬いため、タイプWでは糊がはね返されて転写しにくいことがあります。5〜6oz以上のキャンバス生地にはタイプCがおすすめです。
- 硬い生地は熱が吸収されにくく、紙のまわりが高温になって裏紙が剥がれにくくなることがあります。転写紙の上にTシャツ生地のような薄い布(綿がおすすめ)を1枚置いてプレスすると防げます。
- 先に生地だけをプレスして平らにし、縫い目やマチの段差はマットで消してからプレスしてください。
- 帆布はTシャツより冷めるのに時間がかかります。転写紙の面を下にして、完全に冷めてから剥がしてください。
- タイプCは、生地への転写・仕上げプレスともに130℃・30秒が目安です。糊付け(マーク作り)は、低い角度でゆっくり剥がしてください(Wのように素早く剥がすと糊が付きません)。
- デザインと紙の端には、1cmほど余白を残して切ってください。
ベタの多い大きなデザインは、ピンホールが出やすくなります。ラミネーターは必ず通してください。
ポロシャツの背中にプリントすると、前のボタンや前立ての段差でうまく貼れません
背中にプリントするときも、前のボタンが下から背中を押し上げ、プリントする部分に圧がかからなくなります。考え方はひとつで、プリントする場所をいちばん高く・平らにすることです。
- 下ゴテにポロシャツをかぶせられるプレス機なら、かぶせて背中1枚だけをプレスすると、ボタンの影響を受けません。
- かぶせられない場合は、前立てとボタンの部分をマットの外に出して一段下げ、プリント位置の下にラバースポンジマットを差し込みます。マット1枚だけでは、ボタンの出っ張りが背中に響きます。
- 固い板の上にマットを重ねる「2重マット」で、ボタンの凹凸を受け止める方法もあります。
- セットしたら背中を手でなで、平らになっていればOKです。
ポリエステルのポロシャツはプレス跡が残りやすいので、生地をよらせないように注意し、温度は低め・時間は短めにしてください。
生地・素材・洗濯|仕上げ・洗濯・保管
着たり洗濯したりしたら、プリントがひび割れた・シワになった・色が落ちました
多くは洗濯のしかたか仕上げの工程で防げます。まずは次の点を確かめてください。
- プリントしてから24時間以内は洗濯しない。
- 漂白剤・柔軟剤(特に強力な漂白剤)、タンブラー乾燥(乾燥機)、プリント面への直接アイロンは避ける。
- 仕上げプレスの圧力が足りない、または熱いうちに裏紙を剥がしていないか。冷ましてから剥がし、リケイ紙を乗せて仕上げプレスをしてください。
- 購入から長くたった転写紙は劣化して、割れやすくなることがあります。
プリントのシワは、生地そのもののシワと連動していることが多いです。シワが出たら、シリコン紙を上に敷いて家庭用アイロンで伸ばしてください(プリント面に直接アイロンをかけないでください)。
タイプWLは、6oz以上の厚め・硬めの綿では洗濯後に割れが出やすくなります。厚手の綿にはタイプWをお使いください。綿の生地はフォースインペーパーSで仕上げると、プリントが生地になじみます。
詳しくプリントTシャツの洗濯、お客様にどう伝えるか洗濯堅牢度は「剥がれにくさ」ではありませんお客様に渡す洗濯の注意書き(PDF)
プリントした服を洗濯するときの注意は? 乾燥機は使えますか?
抜ける転写紙タイプW・WLの洗濯堅牢度は4-5級で、正しく洗えば長く使えます。お客様には次の点をお伝えください。
- プリントしてから24時間以内は洗濯しない(1日置くと定着がよりしっかりします)。
- 漂白剤・柔軟剤は使わない(特に強力な漂白剤)。
- タンブラー(乾燥機)は使わない。多くのプリント用Tシャツは、生地そのものがタンブル乾燥禁止です。日陰でつり干ししてください。
- プリント面に直接アイロンをかけない。シワを伸ばすときは、シリコン紙などを上に敷いてください。
- まずTシャツのタグの洗濯表示に従ってください。
Tシャツと一緒にお渡しできる、洗濯の注意書き(A6サイズのPDF)をご用意しています。
抜ける転写紙に使用期限はありますか? どう保管すればいいですか?
保存期限の目安はお買い上げから3か月〜半年です。保管の環境で大きく変わるため、あくまで目安として、なるべく早めにお使いください。
- 開封後は袋に戻して密閉し、直射日光を避けて、乾燥した場所に水平に保管してください。
- 高温多湿や温度変化の大きい場所は、劣化を早めます。
- 湿気を含んだ用紙は、印刷不良や糊付けの失敗が起きやすくなります。
- 何年も前に買った用紙は、仕上がりが割れやすくなることがあります。古い用紙を使うときは、試してから本番に使ってください。
仕上げプレスのシートは、クッキングシートなどで代用できますか? 光沢(ツヤ)の出方は変えられますか?
代用する場合は、必ずテストして仕上がりを比べてからお使いください。仕上げのシートの種類で、生地へのなじみ方や光沢感が変わります。
- 当社のリケイ紙NP(シリコン紙)は、100円ショップのクッキングシートよりリケイ(剥離)が強く、品質が安定しています。仕上げプレスでの光沢の調整にも使います。
- 黄色いフォースインペーパー(FP)は、EA-CR・WHS-CLなど対応する転写紙に付いている専用のシートで、仕上がりに光沢感が出ます。ほかの商品に使うと不具合が起こることがあります。
- 光沢を抑えて生地になじませたいときは、綿ならフォースインペーパーS、厚みのあるプリントにはブラックシリコンシートが向いています。ただし全面転写紙(WHS-CL・WHS-SOFT・EA-CR)にブラックシリコンシートを使うと、テカリが出て戻りません。
- 汚れ・焦げ・折れのあるシートは、プリントに跡や線が写ります。早めに交換してください。
シートごとの違いは仕上げシートの違いの答えもご覧ください。
業務用の転写紙で作ったTシャツやグッズを、販売してもいいですか?
はい。当社の業務用転写紙・機材は、プリントしたものを販売する業者様向けです。抜ける転写紙タイプWは洗濯堅牢度4-5級(JIS)の、販売できる品質です。
- 生地との相性やプリンター・プレス機の個体差で、仕上がりは変わります。はじめての生地やデザインは、転写と洗濯をテストしてから販売してください。
- 転写紙の使用によって生じた損害の賠償には応じかねます(商品ページの注意事項)。
- 納品するときは、洗濯の注意を紙に書いて一緒に渡すのが確実です。お客様に渡せる洗濯の注意書き(A6の印刷用PDF)もあります。
インクジェット用のアイロンプリント用紙は、個人・ホビー向けの位置づけです。販売用に作るなら、業務用の転写紙と熱プレス機をおすすめします。洗濯の注意点は洗濯の注意の答えをご覧ください。
詳しくプリントTシャツの洗濯、お客様にどう伝えるか洗濯堅牢度は「剥がれにくさ」ではありませんお客様に渡す洗濯の注意書き(PDF)
生地・素材・洗濯|転写紙の選び方
黒や紺など濃い色の生地に、白い文字やフルカラーでプリントしたいのですが?
濃い色の生地では、色が下地の色に負けて見えなくなるため、白を下に敷ける方法が必要です。当社では白トナープリンタ+抜ける転写紙タイプWが定番で、白い文字も含めてフルカラーでプリントできます。
- 抜ける転写紙タイプW:糊(プラスター)が白いので、濃い色の生地でも色がはっきり出ます。印刷した部分だけが転写され、余白は残りません。白い文字は白トナーで印刷します(白トナーとRIPソフトがないプリンターでは、白や淡い色は表現できません)。
- タイプWLは糊が透明なので、濃い色の生地では白さがタイプWより少し控えめになります。
- 写真や大きな四角いデザインは、白い下地の全面転写紙(WTRIP835などC835/C844の方はWHS-SOFT)が向いています。切った形がそのまま転写されるので、余白は白く残ります。
- 小型DTF(WIPシリーズ)でも、白インクを含むフルカラーで濃い色の生地にプリントできます。
白をもっと白く見せたいときは、白をもっと濃くしたいときの答えもご覧ください。
インクジェット用のアイロンプリント用紙と、業務用の転写紙(白トナー・抜ける転写紙)は何が違いますか?
インクジェット用のアイロンプリント用紙は、個人の方が家庭用プリンターとアイロンで楽しむためのものです。当社の業務用転写紙は、レーザープリンター(白トナープリンタ)と熱プレス機で、ご注文を受けて作ることを前提にしています。
- 使う機材:抜ける転写紙はレーザープリンター用で、インクジェットプリンターでは使えません。熱プレス機も必要です。
- 生地の色:白トナーを使えば、黒や濃い色の生地にも白を含むフルカラーでプリントできます。
- 洗濯:抜ける転写紙タイプWは、洗濯堅牢度4-5級(JIS)の販売できる品質です。
- インクジェット方式で業務をしたい場合は、白インクで濃い色の生地にも刷れる小型DTFプリンター(WIPシリーズ)があります。
どの方法が合うかは、作りたいもの・生地の色・枚数で変わります。迷うときはお問い合わせいただくか、ショールームで実物をご覧ください。
詳しくパウダープリントと白トナー、業務で選ぶ5つの違いウェアプリントの製法をぜんぶ解説【後編】白トナープリンタWTRIP835
全面転写紙と抜ける転写紙は、仕上がりや使い分けがどう違いますか?
使い分けの目安は「ハサミやカッターで切れる形かどうか」です。切れる大きな四角や写真は全面転写紙(WHS)、切れない細かい柄・文字・抜けのあるロゴは抜ける転写紙を使います。
- 抜ける転写紙:印刷用シートと糊シートの2枚を重ねてプレスし、印刷した部分にだけ糊を付けます。余白は転写されません。デザインの面積が大きいほど、糊付けや剥がしで失敗しやすくなります。
- 全面転写紙(WHS):裏に最初から糊が付いたシールタイプの1枚です。印刷→余白と段差を切る→裏紙を剥がす→プレス、の手順で、糊付けの工程がないぶん大きなデザインでも失敗が少なくなります。余白を切らないと、白いフチがそのまま転写されます。
- WTRIP835などC835/C844をお使いの方は、全面転写紙はWHS-SOFTを使います。
同じTシャツでも、細かいロゴは抜ける転写紙、写真は全面転写紙、と使い分けるのがおすすめです。
余白を残さず、文字やロゴの部分だけを生地に転写したい(抜き文字)のですが?
抜ける転写紙を使えば、印刷した部分にだけ糊が付くので、余白を切り抜かなくても文字やロゴだけが転写されます。ハサミやカッターでは切れない細かい文字・ロゴに向いています。
- 白トナープリンタ+抜ける転写紙:印刷用シートと糊シートを重ねてプレスし、印刷した部分にだけ糊を付けます。濃い色の生地には糊が白いタイプW、トートバッグなど硬い生地にはタイプCを使います(タイプCは細かい文字には不向きです)。
- 小型DTF(WIPシリーズ)も、フィルムに印刷した部分だけが転写されます。
- 1色の文字や背番号なら、ラバーシートをカッティングマシンやハサミで切って貼る方法もあります。
全面転写紙(WHS)は余白も一緒に転写されるため、文字だけにするには形に沿って切る必要があり、細かい文字には向きません。どこまで細い線・小さい文字が抜けるかは、細い線・小さい文字の答えをご覧ください。
生地・素材・洗濯|作業のコツ
プリント位置を、毎回同じ場所にきれいに合わせるにはどうすればいいですか?
プレス機の上ではなく作業台で位置を決めてからプレス機へ運ぶのが基本です。枚数や作るものに合わせて道具を選びます。
- 枚数が少ないとき:L字定規を2本T字に組み合わせ、縦の中心線と襟下からの寸法を同時に出します。作業台にテープで基準を貼っておくと、毎回測らずに済みます。
- 同じものを繰り返し作るとき:墨出し器の十字レーザーを使うと、2枚目からはレーザーに合わせるだけになります。
- サイズ違いや配置が毎回違うとき:プロジェクターでグリッドを投影する方法があります。
- 抜ける転写紙は不透明で下が透けないので、転写紙に十字の印を書いておくと合わせやすくなります。
- 襟の「どこ」から測るかを社内で一つに決めてください。サイズ違いは1サイズごとに約1cmずつ下げるのが目安です。
合わせた転写紙の留め方は耐熱テープ・マスキングテープの答えをご覧ください。お客様と位置をやり取りするときは、無料の「Tシャツ プリント配置ツール」で襟下・中心・幅を数値の指示書にできます。
新品のTシャツは、プリントする前に洗った方がいいですか?
当社の作業手順では、新品のTシャツを事前に洗う工程は入れていません。プリントの前は、必要に応じて「事前プレス」で生地を整えます。
- 綿:在庫として置いておくとシワが出やすい生地です。シワがあれば、シリコン紙をのせて130〜135℃で5〜10秒ほど生地だけをプレスし、シワを伸ばしてからプリントします。シワが気にならなければ不要です。
- ポリエステル:シワがほとんど出ないので、事前プレスは基本的に不要です。
- ナイロン:熱で縮むので事前プレスが必須です。先に生地だけをプレスして縮ませ、伸ばして整えてから転写します。
強い撥水加工の生地は、プリントしてもすぐに剥がれることがあります(撥水加工の生地の答え)。プリント後の洗濯は、洗濯の注意の答えをご覧ください。
転写紙を無駄なく使うには、どうすればいいですか?
1枚の転写紙(A4・A3)に小さいデザインを複数並べて印刷する「面付け」をすると、印刷・糊付け・カットの枚数そのものが減ります。
- たとえばキッズの100サイズのデザインはA4に2つ入るので、1枚の転写紙から2着分を取れます。当社が実際の案件でTシャツ50枚を作ったときは、転写マーク38枚で済みました。
- 抜ける転写紙は、糊付けのあと4辺に白い糊が付きます。デザインごとに切り分けるときは、4辺をきちんと切り落としてください。裁断機でまとめて切ると、カットの時間を大きく減らせます。
- 開封した転写紙は、袋に戻して密閉して保管してください(使用期限と保管の答え)。
転写マーク(アイロンプリント)の作り方の流れを教えてください
製法と転写紙によって手順が変わります。代表的な流れは次のとおりです。温度・時間は、お使いの商品に付いている説明書に合わせてください。
- 白トナー+抜ける転写紙:印刷用シート(MPシート)にRIPソフトから印刷 → 糊シート(プラスターシート)と重ねてラミネーターに通す → プレス機で糊付け(抜き作業) → 4辺をカット → 生地に位置を合わせてプレス → 冷めてから剥がす → 仕上げプレス。自動糊付け機ペイスターを使うと、糊付けを機械で行えます(専用のタイプP)。
- 全面転写紙(WHS):印刷 → 余白と段差を切る → 裏紙を剥がす → プレス。
- 小型DTF(WIPシリーズ):フィルムに印刷 → パウダーをかける → 焼く(ベイキング) → プレス。
実際の作業では、印刷よりもカット・位置決め・プレスなどの後工程に時間がかかります。タイプWの糊付けと剥がし方は糊付けの温度・時間と剥がし方の答えをご覧ください。
詳しく後工程ガイド|Tシャツ50枚の全7工程を実測タイプWの剥がし方(糊のつけ方)完全ガイド小型DTF「WIP754」の使い方
解決しないときは、LINEで写真を送っていただくか、お問い合わせフォーム・お電話(0776-33-7516/平日 9:30〜17:00)でお気軽にどうぞ。


抜ける転写紙
全面プリント転写紙
発泡シート
箔・ラバー・ラメ
トナー・ドラム
DTFインク・フィルム
プレス資材
昇華インク
Type-WLナイロン・薄い生地
Type-Cキャンバスバッグ
Type-Pペイスターで楽に















オーブンプリントマグカップ・食器に
Tattooシール肌に貼れるタトゥー






























